北欧神話の基本を知る(2)「安らぎ」のない死後の世界(鎌田東二)_OP動画
◎まるでゲームの世界…死後も戦い続ける神オーディンの物語
北欧神話の基本を知る(2)「安らぎ」のない死後の世界
鎌田東二(京都大学名誉教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5107
北欧神話における人間の始まり、死後の世界はどのように描かれているのだろうか。人間の始まりについての伝説がいくつかある中で、比較的知られているのが神オーディンの物語である。オーディンは戦いの神であると同時に、戦いの中で死を迎えるので死をも統括する存在だ。そこで描かれる死後の世界は、黙示録で描かれているような最終戦争が起こるため、日本の神話などにある、いわゆる「安らぎの世界」に行くという思想がないのが北欧神話の特徴である。(全2話中2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
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【本レクチャーのポイント】
●北欧神話における人間の始まりと「3」という構造
●オーディンの存在と「安らぎ」のない死後の世界
●厳しい北の生活環境が反映!? 黙示録的世界観は生命の未来を暗示
<テンミニッツTV編集部>
徳川将軍と江戸幕府~家慶と烈公斉昭(4)斉昭と水戸藩、その個性と宿命的矛盾(山内昌之)_OP動画
◎大奥からもっとも嫌われた男・徳川斉昭の致命的な欠陥
徳川将軍と江戸幕府~家慶と烈公斉昭(4)斉昭と水戸藩、その個性と宿命的矛盾
山内昌之(東京大学名誉教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5102
なぜ水戸藩主・徳川斉昭は大奥からもっとも拒否されたのか。一般的には優れた政治家として知られる斉昭には見逃せない致命的な欠陥があり、最終的に幕府政治から外されることになる。それは彼の側近である藤田東湖が心配していた点でもあるが、実は水戸藩自体が非常に個性的で、それがゆえに宿命的に矛盾する構造を抱えていたのだ。(全4話中4話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
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【本レクチャーのポイント】
●大奥から一番警戒された徳川斉昭、その致命的な欠陥
●財政が分からない斉昭の斉昭らしい一面
●藤田東湖の心配と宿命的に矛盾する水戸藩の構造
<テンミニッツTV編集部>
半導体から見る明日の世界(9)日米協力の強化とTSMCの日本誘致(島田晴雄)_OP動画
◎台湾TSMCが日本進出を決めた真相と日本の事情
半導体から見る明日の世界(9)日米協力の強化とTSMCの日本誘致
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5052
日米半導体戦争から40年を経て、アメリカは日本に半導体戦略の協力を求めてきた。台湾や韓国の半導体産業に大きく水を開けられた日本にとって、アメリカの要請は大きな呼び水となり、政官挙げて半導体立国を目指す動きが加速している。そうした中、世界のトップを走るTSMCの日本誘致はあっという間に決定した。今回の講義では、日米協力の強化とTSMCの日本誘致の背景にあるそれぞれの事情を学んでいく。(全12話中第9話)
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【本レクチャーのポイント】
●アメリカの要請が火をつけた半導体立国戦略
●驚くべき早さで進む海外半導体企業の誘致
●日本進出を決めたTSMCの真意とは何か
<テンミニッツTV編集部>
徳川将軍と江戸幕府~家慶と烈公斉昭(3)家慶と斉昭の歪な関係性(山内昌之)_OP動画
◎なぜ将軍家慶は忌み嫌っていた斉昭の子をかわいがったのか
徳川将軍と江戸幕府~家慶と烈公斉昭(3)家慶と斉昭の歪な関係性
山内昌之(東京大学名誉教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5101
優秀な政治家だと思われた水戸の徳川斉昭を、徳川家慶は幕府から外す決断をする。厳しい倹約政策を行いすぎた斉昭に圧力がかかったわけだが、斉昭が引退を迫られたのはそれだけが理由ではなかった。家慶と斉昭の間にどのような軋轢があったのだろうか。一方で家慶は、斉昭の子・慶喜を重宝することになるのだが、やがてこれが家慶の子・家定にも影響をもたすことになるのだった。(全4話中3話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
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【本レクチャーのポイント】
●厳しい倹約政策のせい!? 圧力がかかって幕府から外された斉昭
●幕府の人事干渉で斉昭に引退勧告
●疑り深い家慶、嫌っていた斉昭の子をかわいがる奇縁
●目をかけられた慶喜、軽んじられた家定
<テンミニッツTV編集部>
日本人が知らない自由主義の歴史~後編(12)「新自由主義」「新保守主義」とは(柿埜真吾)_OP動画
◎「新自由主義」も「新保守主義」も元々の意味が全然違う?
日本人が知らない自由主義の歴史~後編(12)「新自由主義」「新保守主義」とは
柿埜真吾(経済学者)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5007
いままで見てきたように、ニューリベラリズム、ネオリベラリズム、リバタリアニズムは、それぞれ意味が全く異なる。にもかかわらず、いずれも日本語では「新自由主義」と訳されている。実は、そこに日本でこれらの違いがなかなか理解されない原因がある。さらに、同様の例として「新保守主義」と訳される「ニューライト」と「ネオコンサバティブ(ネオコン)」がある。実はこの言葉は、英米と大陸欧州でも意味が異なったりするのだが……。今回はそれぞれの言葉の混乱が招く悲喜劇について解説していく。(全13話中12話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
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【本レクチャーのポイント】
●ニューリベラリズム、ネオリベラリズム、リバタリアニズムをまとめると…
●「新自由主義」「新保守主義」は何を指す?
●英米と大陸欧州で「ニューライト」の意味が全く異なる
●トランプ政権が「ネオコン」??
<テンミニッツTV編集部>
江戸とローマ~哲人と俳人(4)現代の「粋」とグローバリゼーション(本村凌二)_OP動画
◎大谷翔平選手が現代の「粋」を体現!?一生懸命よりも遊び心
江戸とローマ~哲人と俳人(4)現代の「粋」とグローバリゼーション
本村凌二(東京大学名誉教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5085
現代の「粋」について考えるとき、大谷翔平選手の名を挙げる本村凌二氏。彼の「二刀流」には野球をとことん楽しみたい、野球の楽しさを体現したい、そんな楽しみ方、遊び心があるのではないだろうか。そして、江戸とローマでなぜ「粋」が生まれたかを考えると、そこには物質的なゆとりだけではなく、グローバリゼーションの時代が生んだ多様な人々との交流、情報の交換が影響しているのだろう。(全4話中第4話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
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【本レクチャーのポイント】
●一生懸命だけじゃない!現代の「粋」を野球の楽しみ方で体現する大谷翔平
●物質的豊かさと人々との交流が生む精神のゆとり
●グローバリゼーションと「粋」――自分を突き放して考えるために
<テンミニッツTV編集部>
徳川将軍と江戸幕府~家慶と烈公斉昭(2)家慶が比較された徳川斉昭の実像(山内昌之)_OP動画
◎言うだけ番長!?徳川斉昭のビジョンと政治家としての資質
徳川将軍と江戸幕府~家慶と烈公斉昭(2)家慶が比較された徳川斉昭の実像
山内昌之(東京大学名誉教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5100
12代将軍・徳川家慶にとって常に意識せざるを得ない存在、それは水戸藩主の徳川斉昭だった。斉昭は非常にスケールの大きな政治家で、ビジョンや理想を描き、実際に北海道開拓に乗り出すなどを行った。だが、斉昭はこのような良い面ばかりではなかったと山内氏は語る。一見優れた政治家に見える斉昭の実像とは――。(全4話中2話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
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【本レクチャーのポイント】
●家慶にとって忌々しい存在だった徳川斉昭
●理想は語るが、実現に至るプロセスの考えがない
●もし斉昭が幕府の外交を仕切っていたら……
<テンミニッツTV編集部>
インド神話の基本を知る(4)文化の始まりと死後の世界(鎌田東二)_OP動画
◎時間の観念「劫(カルパ)」の伝承とカルカッタの衝撃
インド神話の基本を知る(4)文化の始まりと死後の世界
鎌田東二(京都大学名誉教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5080
文化の始まりや死後の世界は、インド神話でどのように語られているのだろうか。中でも死後については、日本でも語られている、天国と地獄に分かれて輪廻転生するという話のもとになったのがインド神話で、そこでは「死と再生の繰り返し」の物語が描かれている。シリーズ最終話では、死後の世界について詳解しながら、文化の始まり、そしてインド特有の「時間の観念」についても見ていく。(全4話中4話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
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【本レクチャーのポイント】
●文化の始まりは「言葉の始まり」
●インドの「死後の世界」は死と再生の繰り返し
●時間の観念「劫(カルパ)」の伝承とカルカッタの衝撃
<テンミニッツTV編集部>
哲学の役割と近代日本の挑戦(2)哲学はパターンと論理に強い(納富信留)_OP動画
◎現代の生き方のモデルをつくった古代ギリシアと哲学の強み
哲学の役割と近代日本の挑戦(2)哲学はパターンと論理に強い
納富信留(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5094
人間の歴史には、規模や風土の違いこそあれ、定型のパターンがある。複雑で流動する現実からある種の型を読み取るということだが、哲学の強みはそこにある。そのためには物事を抽象化して考える必要があり、そこで重要なのはアナロジーである。これは数学的な用語で「類比」という概念だが、それによって数学は発展している。暴走する欲望問題と直面する現代人にこそ、プラトン哲学は必要な教養なのだ。(全6話中第2話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
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【本レクチャーのポイント】
●古代ギリシアのポリスと、現代とを比べてみると?
●「人間としてかくあるべし」――生き方のモデルを打ち出したギリシア
●パターンと論理に強い哲学という学問
●数学的な見方と文法というシステム~日本と西洋の違い
<テンミニッツTV編集部>
日本人が知らない自由主義の歴史~後編(11)ノージックの「最小国家論」(柿埜真吾)_OP動画
◎ノージック『アナーキー、国家、ユートピア』…最小国家論
日本人が知らない自由主義の歴史~後編(11)ノージックの「最小国家論」
柿埜真吾(経済学者)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5006
リバタニアニズムの古典としてノージックの『アナーキー、国家、ユートピア』を紹介する。彼は、ニューリベラリズムの古典であったロールズの『正義論』を批判した人物だ。ロールズは「再分配は正義だ」と説いたが、ノージックは「再分配が正義とは本当か」と疑問を出したのだ。今回は、ロールズとの比較を通して「最小国家論」というノージックの発想を詳解するとともに、彼の本の評価のポイントを解説する。(全13話中11話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
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【本レクチャーのポイント】
●国家はそもそも必要なのか
●「再分配が正義とは本当か」
●自然権と社会契約論…現実との接点が非常に希薄?
<テンミニッツTV編集部>
江戸とローマ~哲人と俳人(3)ペトロニウスとセネカ(本村凌二)_OP動画
◎皇帝ネロへの反骨心…哲人ペトロニウスが見せた粋な生き方
江戸とローマ~哲人と俳人(3)ペトロニウスとセネカ
本村凌二(東京大学名誉教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5084
今回は皇帝ネロに仕えた二人の哲人を紹介する。『サテュリコン』を著したペトロニウスは宮廷の「優雅の審判官」と呼ばれて快楽と遊興を手解きし、セネカは政治の舵取りもする哲人として皇帝を導いた。いずれもやがて不興を買い自害を命じられるが、最期にローマの“粋”を体現したのはペトロニウスだった。(全4話中第3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
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【本レクチャーのポイント】
●ローマの生き方を体現したペトロニウス
●妬みを買って讒言された『サテュリコン』の作者
●自害に追い込まれたネロの側近セネカ
●ペトロニウスの反骨精神あふれる最期
<テンミニッツTV編集部>
Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(2)生成AIの現在地(渡辺宣彦)_OP動画
◎大規模言語モデルのインパクト…ChatGPTの発展
Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(2)生成AIの現在地
渡辺宣彦(日本マイクロソフト株式会社 執行役員常務 エンタープライズ事業本部長)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5087
日進月歩の開発が進む生成AIは、人間と同等の知性を獲得しつつある。その開発は、人間のより広範な活動にAIを活用するという目的に根ざしている。大規模言語モデル(Large Language Model)という言語モデルによって、私たちの日常生活や仕事において欠かせないパートナーになろうとしている生成AI。その現在地を解説する。(全7話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
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【本レクチャーのポイント】
●“Large Language Model”でより広範なAI活用へ
●マイクロソフトとOpenAIの共通意識
<テンミニッツTV編集部>
インド神話の基本を知る(3)人間と世界の始まり(鎌田東二)_OP動画
◎原人プルシャ神話…千の頭・目・足を持つ身体と世界の誕生
インド神話の基本を知る(3)人間と世界の始まり
鎌田東二(京都大学名誉教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5079
インド神話では人間や世界の始まり、あるいは文化の始まりについて、どのように描かれているのだろうか。複数の伝説がある中で比較的よく知られているのは、千の頭、千の目、千の足を持つという原人プルシャという存在がいて、その身体から分かれ出て人間や世界が生まれたという神話である。また、人間の祖先のような位置づけとして描かれているものに、マヌとヤマ(閻魔)の物語がある。そこで今回は、それらについて解説しながら、インド神話の特徴を概観する。(全4話中3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
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【本レクチャーのポイント】
●原人プルシャから人間や世界が生まれてきた
●人間の祖先という位置づけで描かれた2つの物語「マヌとヤマ」
<テンミニッツTV編集部>
哲学の役割と近代日本の挑戦(1)欲望暴走のメカニズム(納富信留)_OP動画
◎二千年前プラトンが警告!人間にとって怖い「欲望」の暴走
哲学の役割と近代日本の挑戦(1)欲望暴走のメカニズム
納富信留(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=5093
プラトンが深く考察した対象に「欲望」がある。欲望はしばしば、日常的に手に取れることのできる健全な欲求を超えると、理念的なものへと膨らんでいく。一旦理念となった欲望は増殖してとどまるところを知らない。そのためには欲望を飼いならすことが必要だが、その怖さを忌避せず見つめるところにこそ、哲学を学ぶ意味はある。(全6話中第1話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
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【本レクチャーのポイント】
●「欲望」のメカニズムを考える
●人間にとって怖いのは「膨らんでいく」欲望
●「理念」が欲望を無限大以上に膨れ上がらせる
●他人をも巻き込む権力欲の増殖
●欲望を飼い慣らすための教育やしつけ
●欲望をコントロールするために理性を使うが、理性だけでは駄目
<テンミニッツTV編集部>