01/01/2026
【選・きょうの一本】
「正月時代劇 隠密秘帖」(2011年)
https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0009050660_00000
1784(天明四)年、老中・田沼意次(笹野高史)の嫡男で、前年に若年寄となって権勢をふるっていた意知(若林久弥)が、乱心した佐野善左衛門(金児憲史)によって殿中で斬殺されました。佐野が切腹すると高騰が続いていた江戸の米の値段が急落、庶民は佐野を「世直し大明神」とあがめて、意知の葬列には石を投げました。そんな状況下、大奥年寄の沢の井(松坂慶子)から、事件の真相を調べよとの密命が、「昼行灯」と呼ばれている小人目付の神谷庄左衛門(舘ひろし)と榊半兵衛(南原清隆)に下されます。二人は調べを進めるうち、これは単なる私怨から起きたものではなく、裏に幕府内の陰謀が隠されていることに気づきます。庄左衛門は小身ながら家庭では厳格な父親で、武士のあるべき道を子供らに説いていました。しかし、事件の真相に近づくにつれ、自らや家族にも危機が迫り…。 歴史的には、この殺害事件がきっかけとなって田沼意次の権勢にも陰りが見え始め、意次は1786年に失脚しました。本作は、田沼時代から松平定信(渡辺大)の寛政の改革への転換と、そこに秘められた人間ドラマを描く、金子成人作のドラマです。舘ひろしは、2006年の大河ドラマ『功名が辻』で織田信長を演じて以来、5年ぶりの時代劇出演でした。他に、水野真紀、苅谷俊介、塩見三省、六角精児、カンニング竹山、大倉孝二、津川雅彦、神保悟志、神山繁という錚々たる俳優が出演しました。また、1週間後に始まった土曜時代劇新シリーズ『隠密八百八町』は神谷庄左衛門の息子・又十郎(濱田龍臣)の30年後の活躍を描くもので、正月時代劇と土曜時代劇を連動させる初の試みでした。
江戸中期、幕府が財政破綻の危機を迎え、武士がどう在るべきかを問う老中・田沼意次から松平定信への交代があった。そのきっかけとなった意次の嫡男・意知の刃傷事件の謎を