15/12/2024
「優秀な姉が統合失調症を発症し,両親は南京錠をかけてとじこめた」
スマートフォンで目にしたニュースの見出しに,一瞬「また何か悲しい事件が起きてしまったのだろうか」と不安になりました.
『どうすればよかったか?』というドキュメンタリー映画の見出しでした.「社会から隔たれた家の中と姉の姿を記録した本作」は,弟で映像制作を学んだ監督がカメラにおさめた20年間.近く観に行きたいと思っています.
やどかり出版ではつい先日,『お家に帰りたい―精神科長期療養病棟の人びと』という詩集ができました.精神科病院で准看護師として勤務された前澤ゆう子さんが編まれたものです.1人1人の「患者人生」が著者の感性と表現力でもって表され,その情景と彼・彼女たちの姿が鮮明に浮かび上がってくるようでした.すべて読み終えた時の切なさ,やるせなさ,怒り,痛み,愛情,尊さ……あらゆる感情が押し寄せてきます.この詩の前ではどんな表現も上滑りしてしまうようで言葉にしづらいのですが,とにかく心揺さぶられる詩集でした.
私は78歳のシゲ子さんの「オレはここで死ぬつもりだ!」「一生ここにおいてください!」という声が耳に残るようでした.(h)
(『お家に帰りたい』のページはこちらからどうぞ⇓)
https://book.yadokarinosato.org/items/95540495
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