12/01/2025
\次回展/
頭山ゆう紀 写真展
「In fog」
2025年 1月22日(水)〜 2月22日(土)
16:00 ~ 22:00
定休日:日・月・火
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スタジオ35分
中野区上高田5-47-8
1月22日(水)19:00〜22:00
スタジオ35分の2025年の最初の展示は頭山ゆう紀 写真展 「In fog」で始まります。
2023年に群馬県立近代美術館で発表された本作品は群馬県にある榛名湖で撮影されました。
古くは『万葉集』や『古今和歌集』の中で「伊香保の沼」として詠まれた榛名湖は多くの和歌や文芸作品の題材になってきました。
榛名湖の湖畔には「御沼龗(みぬまおかみ)神社」が祀られていて、これは戦国武将の妻(姫)が榛名湖に入水して転生した龍神(または蛇神)を祀っているとされています。この神社の近くに1ヶ月ほど滞在していた頭山はこの伝説に惹かれ、榛名湖の水中の撮影を行いました。
滞在先に暗室を作り、そこで自家現像・プリントをしながら出来上がったのが本作品となります。
本作品は美しい蛇腹製本の写真集としても纏められましたので、ご来場の際にはぜひ手に取って、ご高覧ください。
榛名湖アーティストレジデンスに滞在する直前に母が突然亡くなった。
普段通りに過ごして多様な場面で母を想うより、環境を変えて生活をした方が心を誤魔化せると思い、母の死を受け入れないまま滞在を始めた。
榛名湖は霧が広がる静かな景色だった。
榛名湖には木部姫や渋川公夫人が入水し大蛇や竜になるという伝説がある。
湖の中の生と死の間のようなものが見たいと思い、水中カメラで湖の中を撮影した。
ネガ現像、暗室でのプリント作業と時間をかけて写真と向き合い、湖の中を立体的に粒子で表していく。
写真は目に見えない気配を写し、母の不在を現実にする。
時間はただ過ぎていき、母との記憶は鮮明になる。
榛名湖の霧の中、湖を眺めながら母の不在と過ごした。
頭山ゆう紀
1983年千葉県生まれ。東京ビジュアルアーツ写真学科卒業。
生と死、時間や気配など目に見えないものを写真に捉える。自室の暗室でプリント作業をし、時間をかけて写真と向き合うことで時間の束や空気の粒子を立体的に表現する。
主な出版物に『境界線13』(赤々舎 2008)、『さすらい』(abp 2008)、『THE HINOKI Yuhki Touyama 2016-2017』(THE HINOKI 2017)、『超国家主義-煩悶する青年とナショナリズム』(中島岳志 著、頭山ゆう紀 写真/筑摩書房 2018)がある。
http://yuhkitouyama.com
Touyama Yuhki Photography Exhibition
「In fog」
2025・1・22 (wed) - 2・22 (sat)
16:00 - 22:00
Holiday: sun・mon・tue
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studio35minutes
5-47-8 Kamitakada Nakano Tokyo
opening reception: 1・22 (wed) 19:00 - 22:00
The first exhibition of Studio35minutes in 2025 opens with the photo exhibition “In Fog” by Yuhki Touyama.
This work presented at the Museum of Modern Art, Gunma in 2023 and all the photographs were taken at Lake Haruna in Gunma Prefecture.
Lake Haruna, which was described in the Manyoshu and Kokin Wakashu as “the swamp of Ikaho,” has been the subject of many Japanese poems and works of literature.
On the shores of Lake Haruna is the Minuma-okami Shrine, which is said to worship the dragon (or snake ) who was reborn after the princess committed su***de by drowning in Lake Haruna.
Touyama, who stayed near this shrine for a month, was attracted by this legend and took photographs of the underwater Lake Haruna.She built a darkroom where she stayed.Then she developed and printed her own photographs.
The photographs were also published in a beautifully bound book, which is available for viewing at the exhibition.
Yuhki Touyama born in Chiba in 1983. In 2004, she graduated from Tokyo Visual Arts University’s Department of Photography. In her work, Touyama captures invisible things such as life and death, time, sensations, and notions. Spending a lot of time creating prints in her darkroom, Touyama is able to express large swaths of time and grains of air in three dimensions.
Major publications include Line 13 (Akaaka, 2008), Sasurai (abp, 2008), THE HINOKI Yuhki Touyama 2016–2017 (THE HINOKI, 2017), and Cho kokka shugi – hanmon suru seinen to nashonarizumu (‘Supranationalism: An Anguished Youth and their Nationalism’) (written by Takeshi Nakajima, with photos by Yuhki Touyama; Chikumashobo, 2018).
http://yuhkitouyama.com