03/07/2024
【久保田競先生 ご逝去の報告】
新刊「脳を育む おうちあそび図鑑」(主婦の友社刊)の発売を見届けて、安心されたのでしょうか?
発売日の翌朝、6月29日、朝9時、久保田競先生は静かに息を引き取られました。
学問を愛し、学問の神様に愛された92歳と10日の人生、私ごときが僭越ではありますが、「あっぱれ」と拍手を送らせていただきたいと思います。
脳の勉強をさせていただきたくて名古屋、犬山に足を運んだ10年でした。でも、白状すれば、講義の後、「先生、ビール飲みましょうか?」とお誘いすると絶対に「ええよ」と言ってくださる、呑兵衛な競先生とビールをあおる時間が好きでした。
飲みながら話してくださる競先生の「脳のふしぎなこと」をお聞きするのが好きでした。「先生、誰もそれを解明しないのですか?」問うと「お金にならんからね」とおっしゃいました。
競先生は、そんなお金にならない脳科学の学問を愚直なほど真摯に研究された稀有な学者だったと思います。私たちの誇りです。
私の机には競先生からいただいた本や文献が、未読のまま山のように積まれています。これを翻訳し、わかりやすく解説するのが、私の残された人生だと心に誓いました。
『クボタメソッド』は、脳科学の世界的な権威、久保田競先生と夫人のカヨ子先生が考案された、世界でたったひとつの脳科学に基づいた育脳メソッドです。
競先生の亡き後も、京都大学ヒト行動進化研究センター(旧 霊長類研究所) 久保田競研究室 門下生の皆さまにご協力いただきながら、進化する脳科学に合わせて常にクボタメソッドをアップデートし、お子様の育脳に取り入れてまいります。
競先生はたくさんの知的財産と大きな宿題を私たちに残して、カヨ子先生のもとへ旅立たれました。
「ひとりでも多くの賢い子を育てるのが脳科学を学んだあなたたちの使命ですよ」
競先生からいただいた、この大きな宿題をけっして忘れずに、お子さまたちの育脳に日々、取り組んでまいります。
競先生、ありがとうございました。
宿題、忘れません。
ずっと、生徒さんをお守りください。
株式会社脳研工房 クボタメソッド指導員 佐藤一彦