15/01/2025
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2025年01月15日発!
◆《ボンポルティとバッハの協奏曲 第2回》を前にして!
◆《ボンポルティとバッハの協奏曲 第1回》のコンサートのプ
ログラムでVn:桐山建志の執筆の原稿見てを、ざっくばらんで、
そつ直な意見が述べられていて、第2回のコンサートの時に再録
させていただきました。
◼️ボンポルティを知っていますか?
ボンポルティという名前、ご存じの方はどのくらいいらっしゃい
ますか。おそらく、殆どの方は聞いたことがないのでは無いでし
ょうか。私も十数年前までは全く知りませんでした。『エックレ
スのソナタ』は知っている人も多いでしょう。ヴァイオリンだけ
で無く、チェロやコントラバスにも編曲されており、良く演奏さ
れる、あの曲。その第2楽章の原作者が ボンポルティなのです。
エックレスがボンポルティのインヴェンションから流用したので
す。 今では盗作といわれる行為ですが、当時は尊敬の念を表す
ものだったようで、エックレスが ボンポルティを尊敬していた
証、とも言えそうです。
◼️バッハにも影響を与えたボンポルティ
また、ボンポルティの作品は J. S. バッハにも影響を与え
たといわれており、重要な作曲家であると言えるでしょう。
1672年生まれのボンポルティ、(コロナの影響もあり開催が
遅れてしまいましたが) 生誕350年の2022年に何か記念
演奏会が出来ないか、と考えて、この作品11に着目しました。
作品1のトリオソナタから作品12の小協奏曲集まで12の曲集
が出版されていますが、作品5と作品8は失われてしまっている
ようです。
当時は6曲または12 曲セットで出版されることが多かったの
ですが、ボンポルティの作品は殆どが10曲セット。
何か特別な意味があるのでしょうか。
◼️補強ヴァイオリンの妙味
作品11は、4声の協奏曲集(Concerti a quattro)というタイ
トルなのにパート譜は5冊あります。
2つのヴァイオリン、ヴィオラ、通奏低音、補強ヴァイオリ
ン付き(due violini, alto viola, e basso con violino di
rinforzo )という書き方なので、おそらく補強ヴァイオリ
ンを除いた4声で演奏可能なのでしょうが、補強ヴァイオリ
ンパートの扱いが面白いのです。文字通り第1ヴ ァイオリンを
重ねて補強しているだけの所もあるのですが、全く独自のオブ
リガートを演奏してみたり、第3ヴァイオリンのように他の2つ
のヴァイオリンに絡み合ってきたり、ヴィオラと一緒に内声を
担当したり・・・。
◼️知られざる名曲(迷曲?)
知られざる名曲(迷曲?)の数々。はたして、「やっぱりバッハ
は素晴らしい」となるの か、それとも「意外とボンポルティ
って面白い」となるのか、どうぞお楽しみに。
◆《コンサート情報:ボンポルティとバッハの協奏曲 vol.2》
2025年2月20日(木)18:45開演(18:15開場)
自由学園明日館 講堂
PROGRAM
ボンポルティFrancesco Antonio Bonporti
4声の協奏曲 作品11(Concerti a Quattro)
第6番 ヘ長調
第7番 ヘ長調
第8番 ニ長調
第9番 ホ長調
第10番 イ長調
J. S. バッハ Johann Sebastian Bach
ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 BWV1042
オーボエとヴァイオリンのための協奏曲 ハ短調 BWV1060r
全席自由 一般4500円/学生2000円
ご予約・お問合せ:オフィスアルシュTEL03-3565-6771
東京古典楽器センターTEL03-3952-5515
後援:日本チェンバロ協会