ひつじ書房, HITUZI SYOBO publishing company

ひつじ書房, HITUZI SYOBO publishing company 日本語学・言語学の学術出版社。言語学を中心にことばを巡って、文学研? 数人でやっている小さな学術出版社です。言語学、日本語学、国語教育、日本語教育、英語教育、日本文学、民俗学、文化人類学の研究書を出版しています。これらのジャンルの大学での教科書も出版しています。
7月から、日本文学協会の『日本文学』の発売元になります。

ひつじ研究叢書(言語編) 第207巻「ののしり」の助動詞でなにが表現されるのか関西方言話者の表現の特質を求めて村中淑子著A5判上製函入 定価7,000円+税 280頁ISBN978-4-8234-1255-4ブックデザイン 白井敬尚形成事務...
06/01/2025

ひつじ研究叢書(言語編) 第207巻

「ののしり」の助動詞でなにが表現されるのか
関西方言話者の表現の特質を求めて

村中淑子著

A5判上製函入 定価7,000円+税 280頁

ISBN978-4-8234-1255-4

ブックデザイン 白井敬尚形成事務所

ひつじ書房

What Do Verbal Modals with Cursing Meanings Express?: About the Characteristics of Expressions Used by Kansai Dialect Speakers
MURANAKA Toshiko

【内容】
「ののしり」のことばは相手を罵倒して不快にさせる乱暴なだけのもの、だろうか。社会的に使用を制限されるが、実は使用への希求も存在する。「ののしり」は発信者と受け手側との連携プレーの中で適切な表現として成立しうる。本書は、近世の洒落本や滑稽本、明治期以降の落語資料や小説資料をもとに、表現としての「ののしり」の価値の可能性を追う。「ののしり」のことばを軸に東西比較も行い、関西方言の表現の特徴も描写する。

【目次】
まえがき

序章 なぜ「ののしり」の助動詞なのか
1. 「ののしり」の助動詞について
1.1 なぜ「ののしり」を研究対象とするのか
1.1.1 表現行為と「ののしり」
1.1.2 ののしりはどのような形で表現されるか
1.2 ののしりの助動詞の謎
1.2.1 ヤガルの検討:「ののしり」の意味を探る
1.2.2 ハル:敬語なのに、「ののしり」の助動詞に似た部分あり
1.2.3 コマス:ちょっと変わった、「ののしり」の助動詞
1.2.4 まとめ:「ののしり」の助動詞のはたらき
1.2.5 「ののしり」の助動詞にまつわる謎
1.3 「ののしり」の助動詞に関する先行研究
1.4 謎解きの前に

I 近世の京阪方言におけるののしりの助動詞
第1章 洒落本『異本郭中奇譚』 江戸板から上方板への書き換え
1. はじめに
2. 歴史コーパスの検索
2.1 調査方法と対象
2.2 調査結果
3. 「異本郭中奇譚」について
3.1 「郭中奇譚」と「異本郭中奇譚」の構成と内容
3.2 「異本郭中奇譚」に関する先行研究と本章における仮説
4. 「異本郭中奇譚」と「郭中奇譚」の罵り助動詞の比較
4.1 江戸板の罵り助動詞の出現箇所は、大坂板ではどうなっているか
4.2 大坂板の罵り助動詞の出現箇所は、江戸板ではどうなっているか
5. 考察
6. おわりに

第2章 洒落本『月花余情』 上方板から江戸板への書き換え
1. はじめに
1.1 「月花余情」組について
1.2 「月花余情」組と「郭中奇譚」組に関する先行研究
2. 目的と方法
2.1 目的
2.2 方法
3. 結果と考察
3.1 「月花余情」組と「郭中奇譚」組における罵りの助動詞の出現
3.2 「月花余情」組における罵りの助動詞の出現文脈
3.3 「月花余情」組における、上方板から江戸板への改作のありようについて

第3章 滑稽本『諺 臍の宿替』および『穴さがし心の内そと』にみる「ののしり」
1. はじめに
2. 対象と方法
2.1 調査項目
2.2 資料
2.3 方法
3. 結果と考察
3.1 出現状況
3.2 クサル、ヤガル、テケツカルの用例
3.2.1 クサル(24件)
3.2.2 ヤガル(17件)
3.2.3 テケツカル(15件)
3.3 クサル、ヤガル、テケツカルについての検討
4. まとめ

第4章 近世まとめ 我々はどこまで来たか(その1)
1. 「月花余情」組のデータ観察
 「江戸向き」にカットされた部分には何が書かれていたか
2. 「郭中奇譚」組のデータ観察
3. まとめ

II 近代・現代の京阪方言におけるののしりの助動詞
第5章 明治・大正期の大阪落語資料にみる「ののしり」
1. はじめに
2. 調査の概要
2.1 調査項目
2.2 資料
2.3 方法
3. 結果
3.1 罵りの助動詞が出現した落語作品の数
3.2 罵りの助動詞を使った噺家
3.3 罵りの助動詞の出現した活用形
3.4 その他の罵り的表現との関連
3.5 罵りの助動詞の話者と待遇の対象
4. 考察
5. まとめ
6. おわりに

第6章 20世紀前半(明治・大正・昭和)の上方落語にみる「ののしり」
1. はじめに
2. 資料
3. 方法
4. 結果
5. 考察
5.1 1900 年代から1930 年代の口演全体について
5.2 待遇の助動詞の出現頻度について
5.3 ヤガルとクサルについて
5.4 サラスとコマスについて
5.5 テとナスについて
6. 待遇の助動詞の出現頻度に関するまとめ(モデル化)
7. おわりに

第7章 20世紀前半の小説資料 織田作之助『わが町』にみる「ののしり」
1. はじめに
2. 対象と方法
2.1 調査項目
2.2 資料
2.3 方法
3. 結果と考察
3.1 出現数
3.2 用例の検討
3.2.1 ヨル(17件)
3.2.2 ヤガル(8件)
3.2.3 クサル(5件)
3.2.4 テケツカル(2件)
3.2.5 テコマス(2件)
3.2.6 サラス(1件)
4. 落語資料との比較
4.1 ヨルの比較
4.2 ヤガルの比較
4.3 クサルの比較
4.4 サラスの比較
4.5 テケツカルの比較
4.6 テコマスの比較
5. まとめ
6. おわりに

第8章 20世紀後半の落語の東西比較 六代目笑福亭松鶴の「らくだ」と六代目三遊亭圓生の「らくだ」
1. はじめに
2. 対象と方法
2.1 「らくだ」と分析手順
2.2 「らくだ」のあらすじと構成
2.3 文字起こしについて
2.3.1 上方落語「らくだ」の文字起こし
2.3.2 江戸落語「らくだ」の文字起こし
3. 「らくだ」におけるののしり表現の出現
3.1 ののしりの助動詞の出現した数
3.2 ののしりの助動詞の出現した位置
4. ののしりの助動詞以外の類似の要素について
5. まとめ

第9章 近代・現代まとめ 我々はどこまで来たか(その2)
1. ののしりの助動詞の存在について
2. ののしりの助動詞の使い分け
3. 20 世紀前半の小説資料について
4. 近世と近現代のまとめ(1) ののしりの助動詞の出現
5. 近世と近現代のまとめ(2) 東西の違いについて

終章 「ののしり」と「ことばの調整」
1. 関西方言における複数の「ののしり」の助動詞
2. 上方と江戸の「ののしり」表現の比較
3. 「ことばの調整」と「ののしり」のかかわり

補章 謎解きとして ののしりを捉え直す
1. 男女差の意味するもの
2. 内言における「ののしり」
3. 「ののしり」の価値とは

六代目笑福亭松鶴「らくだ」文字起こし(CD音声49分39秒)
六代目三遊亭圓生「らくだ」文字起こし(CD音声56分49秒)
参考文献
初出一覧
索引

著者紹介
村中淑子(むらなか としこ)
 略歴
1962年生まれ。京都府出身。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(文学)。徳島大学総合科学部講師、同助教授、姫路獨協大学外国語学部助教授、同教授を経て、現在、桃山学院大学国際教養学部教授。
 主な論文
真田信治監修『関西弁事典』(ひつじ書房、2018年、「関西弁の自称詞・対称詞」執筆)、岸江信介・中井精一編集『地図で読み解く関西のことば』(昭和堂、2022年、コラム6・第6章執筆)、『関西方言における待遇表現の諸相』(和泉書院、2020年)。

日本語文法史研究 7青木博史・小柳智一・高山善行編定価4,000円+税 A5判並製カバー装 304頁ISBN978-4-8234-1267-7The Historical Research on Japanese Grammar 7Edit...
11/12/2024

日本語文法史研究 7

青木博史・小柳智一・高山善行編

定価4,000円+税 A5判並製カバー装 304頁

ISBN978-4-8234-1267-7

The Historical Research on Japanese Grammar 7
Edited by Hirofumi Aoki, Tomokazu Koyanagi and Yoshiyuki Takayama

ひつじ書房

【内容】
本書は、日本語文法史研究の新たな地平を拓く論文集の第7号である。通時的な文法変化に対する説明を目指した論と、過去の共時態における文法現象に対する説明を目指した論が並び立つ。既刊号同様、研究論文に加え、テーマ解説、文法史の名著、研究文献目録が付されるが、これらが単なる「付録」でないことにもあらためて気づかされる。執筆者:青木博史、川瀬卓、小柳智一、高山善行、竹内史郎、永澤済、林淳子、古川大悟、古田龍啓、村山実和子、矢島正浩

【目次】
はしがき

歴史的観点から見た「青い目をしている」構文 青木博史

名詞の脱範疇化についての一考察
 ─ホドにおける副助詞への文法化─ 竹内史郎

ナラバとナリトモの消長に見る仮定節史 矢島正浩

形容詞語幹動詞の自他対応関係の歴史 村山実和子

副詞「道理で」の成立 古田龍啓

古代語「む」の連体用法の意味について 古川大悟

中古語疑問文の記述法について
 ─構成要素配列による体系把握─ 高山善行

中世和化漢文「上者(ウヘハ)」の機能
 ─「鎌倉幕府裁許状」からみる─ 永澤済

近世・近代におけるノ有り疑問文使用の拡大 林淳子

【テーマ解説】副詞 川瀬卓
【文法史の名著】川端善明著『活用の研究』 小柳智一

日本語文法史研究文献目録2022–2023

索引
執筆者紹介

【編者紹介】
青木博史(あおき ひろふみ)九州大学大学院人文科学研究院教授
小柳智一(こやなぎ ともかず)聖心女子大学現代教養学部教授
高山善行(たかやま よしゆき)福井大学教育学部教授

動画でわかる日本語教育実習ガイドブック実習生から新任日本語教員まで使える実践研修のてびき中西久実子編 中西久実子・井元麻美著定価2,200円+税 A5判並製 116頁+別冊40頁ISBN978-4-8234-1262-2装丁者 杉枝友香(a...
06/12/2024

動画でわかる日本語教育実習ガイドブック
実習生から新任日本語教員まで使える実践研修のてびき

中西久実子編 中西久実子・井元麻美著

定価2,200円+税 A5判並製 116頁+別冊40頁

ISBN978-4-8234-1262-2

装丁者 杉枝友香(asahi edigraphy)

Teaching the Teachers: The Perfect Training Video Guide to Teach Japanese
Edited by NAKANISHI Kumiko

ひつじ書房

【内容】
登録日本語教員の資格認定に必要な「実習」の6つのプロセスに関する知識・情報を完全解説! オリエンテーション、授業見学、授業準備(指導案と教材の作成)、模擬授業、教壇実習、実践研修全体総括のプロセスを、動画と別冊+オンライン配布のワークシートで効率よく学んでいく。実習生とその指導者が共有しながら使える便利な1冊。別冊の実習日誌・チェックリスト付録。

【目次】

まえがき

1部 授業実践のオリエンテーション

1章 日本の学校教育の授業とどう違いますか?
—教育方法・目標についての教員としてのビリーフ—
動画1
ワークシート1 これまでの授業とこれからの授業の比較
ワークシート2 日本語教員としての目標・ビリーフ(1)まずは可視化しましょう

2章 教授法 —どんな教え方をしますか?—
動画2
 日本語教員の豆知識1 2種類の復習の違い
 日本語教員の豆知識2 理解語彙と産出語彙
 日本語教員の豆知識3 作り話で復習できます
ワークシート3 自分の授業で使う教授法や教材

2部 授業見学までに知っておきたい知識

3章 授業実践で大切なこと —どんな場面のCan doで授業をするか示す—
動画3
動画4
動画5
動画6
動画7
ワークシート4 自然な場面の会話のための骨組みシート
ワークシート5 課題解決型の授業のワークシート
ワークシート6 指導案(大まかなメモ)
ワークシート7 インフォメーションギャップのシート
 日本語教員の豆知識4 リピートと自発的発話の違い
 日本語教員の豆知識5 オープンクエスチョン・フルセンテンスで答えさせる
 日本語教員の豆知識6 海外で行われている課題解決型のPBL

4章 授業で使えるテクニック
動画8
動画9
動画10

5章 教科書とカリキュラム —どんな教科書でどう教えますか?—
ワークシート8 自分が授業をする教科書の情報

6章 クラスコントロールのためのテクニック
動画11

7章 授業見学 —見学で何を見ればいいですか?—
動画12
ワークシート9 見学の総まとめ(この教員のここを真似したい)
ワークシート10 見学報告シート
ワークシート11 日本語教員としての目標・ビリーフ(2)授業見学の後の変化

3部 教員としての成長を記録しましょう

8章 授業実践の記録と共有の方法 —ダイアリとポートフォリオ—
動画13
 日本語教員の豆知識7 授業実践前に学習者と仲良くなるメリット

9章 授業実践に必要なビジネスマナー・心構え
ワークシート12 実習のスケジュール
ワークシート13 実習などで大学での授業などを欠席する連絡メール
ワークシート14 実習校の担当教員への挨拶メール
ワークシート15 実習校の情報
ワークシート16 自分が授業をするクラスの情報

4部 授業の準備をしましょう

10章 指導案を作成してみましょう
ワークシート17 指導案の具体化
ワークシート18 自分の授業その前後の授業
ワークシート19 日本語母語話者は自分が担当する内容(文法,会話など)をどう使っているか
ワークシート20 自分の授業内容は他の教科書ではどうか
ワークシート21 自分の授業内容は文法の解説書ではどう説明されているか
ワークシート22 定着のための練習
ワークシート23 危機管理メモ
ワークシート24 指導案のヴァージョンアップ
ワークシート25 詳細な指導案(セリフ入り)

11章 模擬授業をしてみましょう
ワークシート26 自分の授業の大まかな流れを暗記
ワークシート27 日本語教員としての目標・ビリーフ(3)模擬授業の後の変化
 日本語教員の豆知識8 就職時に必ずしなければならない模擬授業

5部 教壇実習と振り返り

12章 授業実践(教壇実習)の当日のこと・授業後の振り返り
ワークシート28 振り返りのチェック項目
ワークシート29 ダイアリ
ワークシート30 日本語教員としての目標・ビリーフ(4)授業実践(実習)を終えた後の変化

動画一覧
あとがき
著者紹介

【著者紹介】
中西久実子
京都外国語大学外国語学部日本語学科教授
大阪大学大学院文学研究科日本語教育学講座博士後期課程単位取得満期退学。博士(学術・大阪府立大学)。慶應義塾大学国際センター専任講師を経て現職。
●主要著書
『現代日本語のとりたて助詞と習得』ひつじ書房,2012.
『使える日本語文法ガイドブック―やさしい日本語で教室と文法をつなぐ』ひつじ書房, 2020.
『場面とコミュニケーションでわかる日本語文法ハンドブック』ひつじ書房, 2021.
『初級を教える人のための日本語文法ハンドブック』スリーエーネットワーク,2000.
『みんなの日本語 中級Ⅰ・Ⅱ』スリーエーネットワーク,2008,2012.
●主要論文
「「〜(し)たいですか?」に代表される願望伺いについて―オーストラリア英語母語話者と日本語母語話者の接触場面での問題―」『日本語教育』91,pp.13−24,日本語教育学会,1996.
「「名詞+だけだ」が不自然になる原因―「弟は10歳だけだ」はなぜ不自然なのか―」『日本語教育』159,pp.17−29,日本語教育学会,2014.

井元麻美
立命館大学国際教育推進機構日本語科目担当嘱託講師
京都外国語大学大学院外国語学研究科博士前期課程実践言語教育コース(日本語教育)修了。修士(言語文化学)。国際交流基金(JENESYS若手日本語教師(タイ),国際交流基金EPA日本語講師(フィリピン,インドネシア),国際交流基金日本語専門家(ニューデリー,日本語教員養成講座・実習担当),スアングラーブウィタヤライ ノンタブリー学校(タイ),大阪観光大学,京都外国語大学非常勤講師などを経て現職。
●主要論文
「日本語教育実習の実践共同体の外に存在する支援者の重要性―非母語話者実習生の能動的な行動―」15号,pp.85-100,日本語/日本語教育研究会, 2024.
「中国語を母語とする日本語学習者が日本語教師になるまでのキャリア形成に影響を及ぼす要因―ライフストーリーからわかる日本語教育実習の重要性―」『2021年度日本語教育学会春季大会予稿集』(pp.260-265)日本語教育学会, 2021.

新しい認知言語学言語の理想化からの脱却を目指して渋谷良方・吉川正人・横森大輔編定価5,500円+税 A5判上製カバー装 296頁ISBN978-4-8234-1249-3装丁者 中垣信夫+中垣呉(中垣デザイン事務所)New Approach...
05/12/2024

新しい認知言語学
言語の理想化からの脱却を目指して

渋谷良方・吉川正人・横森大輔編

定価5,500円+税 A5判上製カバー装 296頁

ISBN978-4-8234-1249-3

装丁者 中垣信夫+中垣呉(中垣デザイン事務所)

New Approaches in Cognitive Linguistics: Beyond the Idealization of Language
Edited by SHIBUYA Yoshikata, YOSHIKAWA Masato, YOKOMORI Daisuke

ひつじ書房

【内容】
認知言語学が用法基盤アプローチとして不十分であることを指摘する声は少なからずあるが、その原因は、英語や日本語、あるいは標準変種や書き言葉などの高度に理想化されたレベルでの研究が多く見られたことにある。本論文集では、社会・相互行為の文脈から言語使用を考察し、極度の理想化から脱却した新しい認知言語学の在り方を探求する。
執筆者:遠藤智子、大谷直輝、木本幸憲、木山直毅、渋谷良方、土屋智行、中村文紀、中山俊秀、名塩征史、堀内ふみ野、横森大輔、吉川正人、李嘉、李昱琨、Ash L. Spreadbury

【目次】
はしがき
序 認知言語学と言語の理想化
渋谷良方・吉川正人・横森大輔

Part 1 コーパス分析からのアプローチ

WANT交替
確率文法によるアプローチ
渋谷良方

Have to be or hafta be or gotta be, that is the question.
認知的・社会的要因から変異形の選択問題に迫る
吉川正人

多義性研究におけるテキストジャンル
RUN構文を例に
木山直毅

better off notかnot better off か
否定辞notを含むbetter off構文に関する認知社会言語学的研究
大谷直輝

Part 2 新規表現・逸脱表現からのアプローチ

補文標識likeとthatの競合における多層的動機付け
言語変化における革新と伝播の観点から
中村文紀

認知と社会の両面から見るインターネット表現の機能と変化
Ash L. Spreadbury

「打ちことば」の連体修飾構造に見るモード依存の構文化
堀内ふみ野・土屋智行・中山俊秀

Part 3 談話・相互行為からのアプローチ

補文節を好む言語・避ける言語
言語類型論から話し言葉を見てわかること
木本幸憲

会話における思考の引用
中国語会話を例に
遠藤智子・李昱琨・李嘉

「超かわいいんだけど!」
「けど」中断節構文による肯定的評価と言語内バリエーションへの相互行為的アプローチ
横森大輔

活動の中の相互行為と主体の認識
三味線の稽古における「教える」話しぶり/「学ぶ」話しぶり
名塩征史

索引
編者・執筆者紹介

【編者紹介】
渋谷良方(しぶや よしかた) 金沢大学人文学系准教授
吉川正人(よしかわ まさと) 群馬大学情報学部准教授
横森大輔(よこもり だいすけ) 京都大学国際高等教育院および人間・環境学研究科准教授

5分間で言語学一口サイズのことばへの誘いE.M.リッカーソン、バリー・ヒルトン編上田功・大津智彦・加藤正治・早瀬尚子監訳定価2,400円+税 A5判並製カバー装 376頁ISBN978-4-89476-840-6ブックデザイン 上田真未Th...
29/11/2024

5分間で言語学
一口サイズのことばへの誘い

E.M.リッカーソン、バリー・ヒルトン編

上田功・大津智彦・加藤正治・早瀬尚子監訳

定価2,400円+税 A5判並製カバー装 376頁

ISBN978-4-89476-840-6

ブックデザイン 上田真未

The 5-Minute Linguist: Bite-Sized Essays on Language and Languages

Edited by E.M.Rickerson and Barry Hilton
Japanese translation translated by Rika OKUTOU, Risa KANEKO, Rie TAKAMORI, Yoko TANAKA, Tomoko NAKAO, Takuto WATANABE under the supervision of Isao UEDA, Norihiko OTSU, Masaharu KATOH, Naoko HAYASE

ひつじ書房

【内容】
ことばは、空気のように我々の周りに当たり前に存在し、かつ不可思議で複雑である。本書では、一流の言語研究者が平易な語り口で、未知なることばの世界へと読者を誘う。60からなる各章は短く、数ページである。言語の起源、動物の言語、世界の書き言葉、手話言語、言語の変化等、様々な角度からことばに迫る。時間の許すときに手に取り、読み始めてみよう。翻訳者:上田功、大津智彦、加藤正治、金子理紗、斎藤里香、田中瑶子、髙森理絵、中尾朋子、早瀬尚子、渡邉拓人
原著:E. M. Rickerson and Barry Hilton(編)The 5-Minute Linguist: Bite-Sized Essays on Language and Languages.

【目次】
訳者はしがき
まえがき
謝辞
序章

1 なぜ言語について学ぶのか?
2 言語学者なのですね? では何か国語話せますか?
3 世界には、いくつ言語があるのだろうか?
4 方言と言語の違いは何だろうか?
5 最初の言語は何であったのか?
6 すべての言語は同じ源から発生したのだろうか?
7 アダムとイブは何語を話していたのか?
8 言語は必ず変化するものなのか?
9 リンガ・フランカとは何か?
10 ピジン英語はただの下手な英語ではないのか?
11 文字体系は何種類あるのだろう?
12 文字を書き記すことはどこから始まったのか?
13 文法はどこから来たのだろう?
14 すべての言語は同じ文法をもっているのか?
15 赤ん坊はどのように母語を身につけるのか?
16 動物に言語はあるのか?
17 脳はどうやって複数の言語を処理するのだろう?
18 言語は思考に影響を与えるのだろうか?
19 語をつなぎ合わせる正しい方法とは何か?
20 イギリス英語が最上の英語か?
21 どうして人は言語をめぐって争うのか?
22 バイリンガルであるということはどういうことか?
23 人はいくつ言語を習得できるのだろうか?
24 「異言(speaking in tongues)」とはいったい何なのだろうか?
25 ことばなしで育てられると、何が起こるだろうか?
26 耳の不自由な人々は皆同じ手話を使うのか?
27 どうして言語は死ぬのか?
28 危機に瀕する言語を救えるのか?
29 言語音はどのように作られるのだろうか?
30 アメリカ南部の人は、なぜあんな話し方をするの
31 外国語なまりの原因は何だろう?
32 母語しか話せない状況につける薬はあるのか?
33 言語学習で熟達するのに必要なことは何だろうか?
34 言語学習に関する考え方は時とともにどう変わっ
35 なぜ海外でことばを学ぶのだろう?
36 小学校は外国語を教えるには早すぎるだろうか?
37 コンピューターのほうが言語を速く上手に教えら
38 アメリカ合衆国の言語は何か?
39 アメリカ合衆国に言語危機はあるのか?
40 アメリカ合衆国でスペイン語の未来はどうなるのか?
41 ケイジャン語(Cajun)とはどんな言語だろうか? その成り立ちはどうなっているのだろう?
42 ドイツ語はもう少しでアメリカの第1言語となっていたのだろうか?
43 ガラ語はどのような言語か?
44 方言は死に絶えつつあるのか?
45 外国語が好きなだけで飯が食えるだろうか
46 辞書はどのように作られているのだろう?
47 辞書があるのになぜ翻訳家が必要なのだろうか?
48 機械翻訳はどれくらい良いものなのだろうか?
49 ことばを使って犯罪を解決できるのだろうか?
50 どのようにしたら言語を博物館で展示・保存することができるのか?
51 英語はどこからやって来たのだろう
52 アメリカ先住民の言語はいくつあるのか?
53 ラテン語は本当に死んだのか?
54 誰がイタリア語を話しているか?
55 スペイン語とポルトガル語はどれくらい異なるのだろう?
56 もうそろそろロシア語を勉強してもいい頃では?
57 アイスランド語のどこがおもしろいの?
58 ヘブライ語とイディッシュ語の違いは何だろうか?
59 アラブ人はみな同じ言語を話しているのだろうか?
60 スワヒリ語はアフリカで唯一の言語か?
61 中国語を勉強するにはマゾヒストにならなければならないのか?
62 日本語を学ぶ労力は報われるのだろうか?
63 インドの言語って何だろう?
64 エスペラントに一体何があったの?
65 「クリンゴン語」を話す人はいるだろうか?

索引
訳者紹介

【編者・監訳者・翻訳者紹介】
編者
バリー・ヒルトン(Barry Hilton)
E. M. リッカーソン(E. M. Rickerson)

監訳者
上田功(うえだ いさお) 名古屋外国語大学外国語学部教授・大阪大学名誉教授
大津智彦(おおつ のりひこ) 大阪大学大学院人文学研究科教授
加藤正治(かとう まさはる) 大阪学院大学教授・大阪大学名誉教授
早瀬尚子(はやせ なおこ) 龍谷大学文学部英語英米文学科教授

翻訳者
奥藤里香(おくとう りか) 関西医科大学助教
金子理紗(かねこ りさ) 名古屋外国語大学外国語担当専任講師
高森理絵(たかもり りえ) 元大阪市立大学特任講師
田中瑶子(たなか ようこ) 関西大学非常勤講師
中尾朋子(なかお ともこ) 大阪大学非常勤講師
渡辺拓人(わたなべ たくと) 関西学院大学商学部准教授

小学校と中学校の英語教育接続に関する実践的研究渡慶次正則著定価3,000円+税 A5判上製カバー装 260頁装丁 中垣信夫+中垣呉(中垣デザイン事務所)ISBN978-4-8234-1252-3ひつじ書房Practical Research...
27/11/2024

小学校と中学校の英語教育接続に関する実践的研究

渡慶次正則著

定価3,000円+税 A5判上製カバー装 260頁

装丁 中垣信夫+中垣呉(中垣デザイン事務所)

ISBN978-4-8234-1252-3

ひつじ書房

Practical Research Connecting English Education Between Elementary School and Junior High School
Tokeshi Masanori

【内容】
小学校と中学校の英語教育の乖離をどう接続するか。本書は、小学校現場に密着した調査、教員研修等の豊富なデータを基に、俯瞰的かつ体系的に中学校との接続方法を示す。小学校の検定教科書分析と小学校授業観察、発音、文法、語彙指導の小中接続、オンライン教員研修、早期英語教育(臨界期仮説)の学術的な評価について実践書とは異なる視点から今後の英語教育の指針を提案。現場教員や研究者、大学院生待望の実践的な研究書。

【目次】
まえがき

第1部 小学校の教科書を知る

第1章 小学校「外国語」検定教科書の表現、文法規則、発音
1. はじめに
2. 先行研究
2.1 英語教材・教科書分析の理論的枠組み
2.2 渡慶次の『We Can! 1』『We Can! 2』の先行調査
2.3 小学校の英語発音指導
2.4 小学校英語検定教科書の語彙
3. 調査方法
3.1 研究の問い
3.2 調査資料
4. 調査結果
4.1 表現・文型と題材に関する検定教科書と『We Can! 1』『We Can! 2』との対応
4.2 渡慶次(2021b)に出現しない5文型と関連文型、中学校段階の文型
4.3 文法規則の明示的説明と句読点について
4.4 検定教科書の英語音声指導について
5. まとめ

第2章 小学校検定教科書の文字指導と単語指導
1. はじめに
2. 文献研究
2.1 「読むこと」の指導について
2.2 「書くこと」の指導について
3. 調査方法
3.1 研究の問い
3.2 調査資料
4. 調査結果
4.1 検定教科書における活動数と割合の全体像について
4.2 音声言語と文字言語について
4.3 「読むこと」について
4.4 「書くこと」について
4.5 単語学習について
5. まとめ

第2部 小学校の授業を知る

第3章 小学校英語授業におけるやりとり、教師の発話と役割
1. はじめに
2. 文献研究
2.1 EFL教室のinteractionの特徴
2.2 EFL教室のinteractionにおける教師の発話や機能
2.3 EFL教室のJTE, ALT, HRTの役割
2.4 授業における教師の「足場かけ」(scaffolding)
3. 調査方法
3.1 研究の問い
3.2 調査対象者
3.3 観察記録収集方法と分析方法
4. 調査結果と考察
4.1 観察授業の概要
4.2 教師と児童のturn-taking
4.3 display questionと授業中の主導教師
4.4 TTにおけるreferential question
4.5 絵本教材を用いた応答引き出しと反復
5. まとめ

第3部 小学校と中学校の指導をつなぐ

第4章 英語教員養成課程における英語発音の知識と技能、態度
1. はじめに
2. 文献研究
2.1 外国語教授法における発音指導の変遷
2.2 英語教師の発音モデルと国際語としての英語
2.3 国内の英語教員養成課程と現職教員研修における発音指導の課題
2.4 発音指導における分節的要素(segmental)や超分節的要素(suprasegmental)
2.5 英語教員養成における音声学教育の提案
3. 調査方法
3.1 研究の問い
3.2 調査対象者
3.3 調査用具
3.4 「英語科教育法」における発音学習・音読練習と調査項目の関連
4. 調査結果
4.1 発音記号の予備調査について
4.2 「英語発音学習・音読、目指す英語発音に対する意識について」の事前と事後調査結果
5. まとめ

第5章 小学校と中学校の英文法指導の接続
1. はじめに
2. 文献研究
2.1 文法とコミュニケーションの教授法の歴史
2.2 「宣言的知識」対「手続き的知識」と「暗示的知識」対「明示的知識」
2.3 統制的処理と自動的処理
2.4 小学生と中学生の文法知識と処理
2.5 学習の初期段階に習得する定型表現とその発達
2.6 文法の指導
2.7 文法的特徴や項目による習得の困難度
3. 調査方法
3.1 研究の問い
3.2 調査対象教科書と観察授業
4. 文法事項および文型に関する分析結果
4.1 小学校教科書から考察する文法的特徴
4.2 小学校授業観察から考察する文法学習および指導
4.3 中学校検定教科書の文法形式と明示的説明
5. まとめ

第6章 小学校と中学校の単語指導の接続について
1. はじめに
2. 小学校5学年・6学年検定教科書と中学校1学年検定教科書の単語数
3. 母語話者の語彙能力とEFL学習者の語彙能力
4. 「受容語彙」と「産出語彙」における語彙数
5. 単語の出現頻度と重要単語
6. 「単語を知っている」とは何か
7. 単語の「偶発的学習」と「意識的学習」、語彙学習に影響を与える要因
8. まとめ

第4部 小学校英語教員を育成する

第7章 小学校英語教育における教員研修と教員養成
1. はじめに
2. 小学校英語コア・カリキュラム
3. 東アジア諸国・地域の研修制度・教員養成
4. 国内の小学校英語教員の資格や能力
5. 国レベルと民間団体の小学校英語教員研修(2000年以降)
6. 地域レベルの日本と韓国の小学校英語研修内容の比較
7. 大学における小学校英語教員養成と中学校英語二種免許
8. 小学校英語教員に求められる英語力
9. まとめ

第8章 オンラインを利用した小学校現職教員研修
1. はじめに
2. 文献研究
2.1 Network-Based Language Teachingとユビキタスの「オンライン英会話」
2.2 オンライン英語教員研修プログラム
2.3 小学校英語教員に求められる英語能力
2.4 一般英語能力と「教室英語」
3. 調査方法
3.1 研究の問い
3.2 調査参加者
3.3 研修の「オンライン英会話」利用とオンライン授業研究会について
3.4 調査用具
4. 調査の結果
4.1 「オンライン英会話」受講回数と利用の問題点について
4.2 「一般英会話」能力伸長とユビキタス「オンライン英会話」の長所
4.3 「教室英語」能力の伸長について
4.4 レベル別の事前平均値と事後平均値の比較による「教室英語」能力の向上について
4.5 利用したオンライン教材と受講内容について
5. まとめ

第5部 早期英語教育を再検証する

第9章 年齢と第2言語学習到達度の再検証
1. はじめに
2. 臨界期仮説の代表的な先行研究の検証
2.1 脳障害の事例と言葉を奪われた少女の実例に基づく母語習得
2.2 移民の第2言語習得と年齢
2.3 第2言語の短期習得(自然習得)と年齢
3. 社会的・心理的要素が影響する子供と大人の第2言語習得
4. 第2言語環境と年齢
5. 認知的要素が影響する第2言語習得の年齢
6. 臨界期仮説の反証となる母語話者並みの第2言語能力習得事例
7. 学校カリキュラムで学習した第2言語と年齢
8. 年齢と第2言語習得研究から日本の小学校英語教育への示唆
9. まとめ

参考文献
初出一覧
謝辞
索引

受け入れ現場から考える外国人労働問題と介護の取り組みNPO法人AHPネットワークス編定価3000円+税 A5判並製カバー装 316頁装幀 中垣信夫+中垣呉(中垣デザイン事務所)ISBN978-4-8234-1206-6ひつじ書房Addres...
22/11/2024

受け入れ現場から考える外国人労働問題と介護の取り組み

NPO法人AHPネットワークス編

定価3000円+税 A5判並製カバー装 316頁

装幀 中垣信夫+中垣呉(中垣デザイン事務所)

ISBN978-4-8234-1206-6

ひつじ書房

Addressing Foreign Labor Issues and Caregiving Initiatives from the Perspective of Acceptance Sites
Edited by NPO Asian Human Power Networks
【内容】

ベトナム人看護師や介護士受け入れに関わる現場経験の集積から、外国人と日本人の介護協働の方向性を考える。1993年からの「ベトナム人看護師養成支援事業」、ベトナム医療系大学とのKAIGO教育交流、ハノイの医療短大教諭の提言、ベトナム高齢者の課題、介護の日本語教育への探求、そして外国人労働問題の専門家と現場との座談会を収めた。
執筆者:二文字屋修、剣持敬太、岡田智幸、原国芳、桝豪司、中之庄まき、レ ティ ビック ホップ、ファム ドゥック ムック、大田泰正、矢田高裕、神村初美、川村千鶴子、安里和晃、万城目正雄、マイ アィン

【目次】
まえがき

第1章 支援プロジェクトが生んだ偶然と共鳴の出会い
二文字屋修

第2章 外国人介護職員との協働から得た目に見えないもの
剣持敬太

第3章 ベトナムと地域(奈良・大阪)を軸にした循環型受け入れ態勢
岡田智幸

第4章 ベトナム中部都市ダナンにおける介護人材育成の経過と受け入れについて
原国芳

第5章 介護福祉士養成校における留学生教育と育成について
桝豪司

第6章 外国人介護職員の雇用と職員教育の効果
中之庄まき

第7章 外国人医療・福祉人材受け入れの展望
① 外国籍職員との関わりから見えてきた定着のアイディア
矢田高裕
② インタビュー「ベトナムでの草の根活動と医療・福祉人材育成の経験」
大田泰正

第8章 よりよいベトナム人介護士を受け入れるために
レ ティ ビック ホップ

第9章 ベトナムの高齢者および介護士教育の概要
ファム ドゥック ムック

第10章 持続可能な介護の日本語教育への探究
―ある日本語教師の足跡
神村初美

第11章 座談会 外国人介護職員受け入れの諸問題
―日本型移民政策を考える糸口
川村千鶴子・安里和晃・万城目正雄・マイ アィン・岡田智幸・二文字屋修(司会)

執筆者紹介
あとがき

【編者紹介】
NPO 法人AHP ネットワークス(Asian Human Power Networks)
2010年4月に設立。医療、福祉関係者等で構成され、主にベトナムでの医療・福祉人材育成を行う。
世界銀行東京開発ラーニングセンターと共にベトナム向けに「精神看護学」や「老年看護学」講座を開発してベトナムでセッションを実施。ベトナム看護協会等と作成した「老年看護・介護」教科書は、現在ベトナムの看護短大で使用されている。
また日本で就労しているベトナム人看護師や助産師と協力して日本で働くベトナムの方々の相談にも応じている。

レポート課題の再発見論題の設計と評価の原理成瀬尚志著定価1,600円+税 A5判並製 124頁ISBN978-4-8234-1276-9装丁者 杉下城司Rediscovering Writing Assignments: Principle...
20/11/2024

レポート課題の再発見
論題の設計と評価の原理

成瀬尚志著

定価1,600円+税 A5判並製 124頁

ISBN978-4-8234-1276-9

装丁者 杉下城司

Rediscovering Writing Assignments: Principles of Prompt Design and Evaluation
Naruse Takashi

ひつじ書房

【内容】
生成AI時代に、レポート課題は存亡の危機に瀕している。コピペ問題に続き、生成AIの台頭でレポート課題の存在意義が揺らぎ、教育の現場から姿を消しかねない状況にある。しかし、大学での貴重なライティングの機会であるレポート課題が、このまま消えてしまってもよいのだろうか。本書は、「論題の設計と評価の原理」にまで立ち返って考察し、ライティング教育におけるレポート課題の意義と可能性を「再発見」することを目指す。

【目次】
はじめに

第1章 なぜレポート課題について考える必要があるのか?
1 大学教員はレポート課題についてどれだけ知っているのか?
2 学生目線で考える
2.1 ライティング経験の乏しさ
2.2 何が求められているかわからない
2.3 教員ごとに求められるものが異なる

第2章 教員の「ねらい」とその4分類
1 教員の「ねらい」
2 ねらいを分類する
2.1 アカデミックライティングで重視される「論証」
2.2 卒論との接続―オーガナイズすることを求める
3 ねらいの4分類
4 ねらいの4分類から見えてくること

第3章 レポート論題の4分類と評価のためのアプローチ
1 レポート論題の4分類
2 論題の4分類とその整理
3 論題の4分類の具体例
4 2つの自由度―「主張内容の自由度」と「論証方針の自由度」
5 評価対象の分類―既知かどうか
6 論題の分類を理解することのメリット
コラム①:論題の4分類にもとづいた調査
コラム②:プロンプトとしての論題

第4章 具体的な論題の設計と制約条件
1 学生の貢献を明確にする制約条件
2 3つの貢献のレベル
2.1 出力レベルでの貢献
2.2 主張内容レベルでの貢献
2.3 取り組む問題レベルでの貢献―指定した素材への対応
3 ライティングをドライブさせる
3.1 問いはライティングをドライブするか?
3.2 ライティングをドライブさせるものとしてのオリジナリティ
3.3 オリジナリティを生み出すための工夫
4 レポート執筆をドライブさせるための具体的な工夫
4.1 出力レベルでの工夫
4.2 主張内容レベルでの工夫
4.3 取り組む問題レベルでの工夫

第5章 学生に「レポートガイドライン」を提示する
1 レポートガイドラインの項目
1.1 レポート課題を出題するねらい
1.2 論題
1.3 フォーマットや形式
1.4 論題の具体的な説明と求められる貢献
1.5 宛先の設定
1.6 評価
1.7 注意事項―つまずきの紹介
2 レポートガイドラインの事例

第6章 ライティング教育としてのレポート課題―誇り高い書き手を育てる
1 書き手を育てるという観点の重要性
2 書き手を育てるための3つの段階
3 フィードバック
4 引用などの執筆時のルール
5 評価
6 体系的ライティング教育に向けて
7 AI時代のレポート課題とは?―誇り高い書き手を育てる

参考文献一覧
あとがき―「団体戦」としてのレポート課題のはじまり

【著者紹介】
成瀬尚志(なるせ たかし)
大阪成蹊大学経営学部准教授。専門は哲学、高等教育。神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。博士(学術)。神戸大学大学院人文学研究科特命助教、長崎外国語大学外国語学部特任講師、京都光華女子大学短期大学部講師、長崎大学大学教育イノベーションセンター准教授を経て現職。主な業績は『学生を思考にいざなうレポート課題』(編、ひつじ書房、2016)、『現場の大学論—大学改革を超えて未来を拓くために』(共著、ナカニシヤ出版、2022)、『信頼を考える—リヴァイアサンから人工知能まで』(共著、勁草書房、2018)、『環境リスクと合理的意思決定—市民参加の哲学』(共訳、昭和堂、2007)、『真理・言語・歴史』(共訳、春秋社、2010)、「クワインはなぜ物理主義を採用したのか」(『モラリア』19、2012)ほか。

国語教育における「主体」と「ことばにならない何か」佐藤宗大著定価3,800円+税 A5判上製カバー装 188頁装丁 三好誠(ジャンボスペシャル)ISBN978-4-8234-1263-9ひつじ書房Agency and “Things Bey...
18/11/2024

国語教育における「主体」と「ことばにならない何か」

佐藤宗大著

定価3,800円+税 A5判上製カバー装 188頁

装丁 三好誠(ジャンボスペシャル)

ISBN978-4-8234-1263-9

ひつじ書房

Agency and “Things Beyond Words” in Japanese Language Education: In Search of the Foundation of Finding Their Own Words
Sato Takahiro

【内容】
国語教育固有の問題意識とはいったい何なのか。学習者にとって国語科の時間は、どのような学びや体験の場であるべきなのか。本書はカント哲学をパートナーとしつつ、「ことばにならない何か」との対峙から「わたし」のことばを育てる国語教育について、理論・実践の双方から描き出そうとするものである。カント生誕300周年にお届けする、国語教育×カント哲学の「素っ頓狂な」コラボレーション。

【目次】
序章
1 問題の所在
1.1 言語運用能力の限界
1.2 「わたし」を獲得し形成するために─「ことばにならない何か」の価値付けと伴走者としての哲学─
2 本研究の目的
3 本研究の方法
4 本研究の意義

第1章 カント哲学における合理的行為者性
「わたし」の基礎となる認識・行為の主体とはどのようなものか
1 問題の所在
2 研究の方法
3 『第一批判』における物自体(Ding an sich)
3.1 認識論のコペルニクス的転回と「物自体(Ding an sich)」
3.2 物自体を“領域”へと拓く機制
4 物自体の領域と「超越論的自由」─合理的主体の理論的形成─
4.1 自由と自然法則の両立可能性─第3アンチノミー─
4.2 根源的自発性から行為者性へ─合理的行為者性としての選択意志─
4.3 意志と選択意志─カント哲学の合理的行為者性をめぐって─
4.3.1 カント著作における意志と選択意志
4.3.2 意志と選択意志との関係をめぐる問い
4.4 『第二批判』における意志概念の再検討
5 今ここの「わたし」を支え、別のあり方へと開く主体─合理的行為者性と「二世界説」─
6 まとめ

第2章 哲学と教育学、国語教育学の連続と断絶
(国語)教育学は哲学を「正当に」受容したのか?
1 問題の所在
2 研究の方法
3 カント哲学とヘルバルト教育学─カント主義者としてのヘルバルト?─
3.1 ヘルバルトの思想的背景─超越論的な哲学との対決─
3.2 ヘルバルトのカント批判とその教育学的発展
3.3 ヘルバルト主義の終焉と断絶
4 ヘルバルト以後の国語教育における哲学受容とその課題─解釈学を例として─
4.1 文学教育論の礎としての解釈学理論とその発展的受容─鶴田(2010)を例に─
4.1.1 〈解釈〉の問題─文学教育の背景理論としての解釈学─
4.1.2 〈分析〉の問題─文学を読む方法─
4.1.3 〈解釈〉と〈分析〉の統合
4.2 国語教育における思想受容の問題とは何か
5 哲学と国語教育とのこれから─「開いた体系」としての国語教育学─
5.1 国語教育にとっての哲学とは何か─学的自立とその限界─
5.2 哲学と国語教育との関係はいかにして可能か─国語教育に内在する哲学思想と「開いた体系」としての国語教育学─

第3章 国語教育の根源的問題意識
「ことばにならない何か」と対峙するとはどのようなことか
1 問題の所在
2 研究の方法
3 国語教育学に伏流する認識論的課題─西尾実の「行的認識」概念の分析から─
3.1 研究の方法
3.2 「行的認識」の本来的意義とは何か
3.2.1 「序」における立場─『国語国文の教育』の目指したもの─
3.2.2 方法としての「行的精神」
3.2.3 「読む作用の体系」の認識論的考察
3.2.4 「主題・構想・叙述」の認識論的考察
3.3 まとめ
4 「第三項理論」批判─物自体としての〈第三項〉─
4.1 問題の所在
4.2 研究の方法
4.3 第三項理論とその受容上の問題点
4.3.1 第三項理論の国語教育的意義
4.3.2 第三項理論の「躓きの石」としての〈第三項〉─理論なき理論─
4.4 第三項理論の批判的再構成─「物自体」としての〈第三項〉─
4.4.1 〈第三項〉で「言わんとすること」とは何か
4.4.2 カント哲学による「第三項理論」の批判的検討
4.5 第三項理論の本質的意義とは何か
5 まとめ─西尾から田中へ、そしてその先へ─

第4章 「ことばにならない何か」による「わたし」の形成と合理的行為者性
カント哲学の“課題”としての国語教育
1 問題の所在─「主体」なき「主体性」論議?─
2 「主体的・対話的で深い学び」と「主体」をめぐる問題
3 「主体」を育てる国語教育
3.1 学習者の変容─「書く」から「考える」へ─
3.2 研究授業:「おにたのぼうし」を用いて
3.3 「主体」の場としての教室空間と指導者の変容
3.4 文学作品の「力」と「物自体」─「おにたのぼうし」の「力」とは何か?─
4 「ことばにならない何か」で「主体」を形成するための授業構想─「ごんぎつね」に「声なき声」を聞く文学教育─
4.1 教材について─重なり合う「語り」、上書きされる「思い」─
4.2 単元構想─茂平になってごんや兵十に手紙を書いてみよう─
4.2.1 単元について
4.2.2 単元の目標
4.2.3 単元の展開
4.3 各次の詳細
4.4 実践提案のまとめ─「声なき声」と対峙する文学の教室のために─
5 まとめ─カント哲学の課題としての国語教育というアプローチ─

第5章 「ことばにならない何か」と出会う文学の教室
「リア王」のリーディングシアターを通した「主体」形成のための実践
1 単元設定の理由─「言語運用能力が高い」と「ことばの力」も高いのか?─
2 実践授業の概要
2.1 題材設定
2.2 学習者について
2.3 言語活動の設定
3 単元の詳細
4 各時の展開
4.1 1時間目(1次-1/1)
4.2 2時間目(2次-1/4)
4.3 3時間目(2次-2/4)
4.4 筆者・授業者による中間討議(1回目)
4.5 3時間目(2次-2/3)
4.6 筆者・授業者による中間討議(2回目)
4.7 4時間目(2次-3/3)
4.8 5時間目・6時間目(3次)
4.9 7時間目―10時間目(4次-1,2,3,4/5)
4.10 11時間目(4次-5/5)
5 単元への考察
5.1 学習者らの問題として立ち現れた「語ること」の限界
5.1.1 多様なことばの場としての授業実践─ShY児の事例─
5.1.2 学習者間のことばの断絶の現出─表出されることばの限界─
5.2 授業者の問題として立ち現れたことばの限界
5.3 単元の振り返りから
6 実践から理論を振り返って─ことばの限界に直面し、「ことばにならない何か」と対峙しながら自分のことばを獲得する「主体」の姿─
6.1 「ことばにならない何か」を授業実践に位置付けるとはどういうことか
6.2 文学教育には何ができるのか─「主体」の形成という観点から─
6.3 本単元の課題

結章 「ことばにならない何か」からはじまる国語教育とは何か
1 教師の働きかけはどのようにあるべきなのか?─教室における教師の「主体」の姿─
2 「主体」を「評価する」こと─国語教育における評価の二重性─
3 「主体」の共同体へ─「目的の王国」としての(国語)教室?─

終章 本研究の総括
1 研究の成果
2 本研究の課題と展望

初出一覧
引用・参考文献一覧
謝辞(博士論文版)
謝辞(書籍化版)
索引

【著者紹介】
佐藤宗大(さとう たかひろ)
日本女子大学人間社会学部教育学科 助教
1992年栃木県生まれ。広島大学大学院人間社会科学研究科博士課程後期修了。博士(教育学)。専門は国語教育学。主な業績として、『21世紀に生きる読者を育てる 第三項理論が拓く文学研究/文学教育 小学校』(共著、明治図書出版、2023年)、「篠原助市における「開いた体系」としての教育学―自立的科学への逆説的理路」(共著、『教育学研究』88(2)、[日本教育学会]、2021年)、「カント的「主体」概念による国語教育の再構築―文学の「力」を引き出す「物自体」に出会うために」(『日本文学』70(11)、[日本文学協会]、2021年)、「西尾国語教育学の認識論―「行的認識」概念の検討から」(『日本教科教育学会誌』46(2)、[日本教科教育学会]、2023年)。

Hituzi Linguistics in English No.39A Contrastive Study of Function in Intonation SystemsKen-ichi Kadooka(角岡賢一著)菊判上製カバー装 ...
14/11/2024

Hituzi Linguistics in English No.39

A Contrastive Study of Function in Intonation Systems

Ken-ichi Kadooka(角岡賢一著)

菊判上製カバー装 定価8000円+税

ISBN978-4-8234-1257-8

ブックデザイン:白井敬尚形成事務所

ひつじ書房

【内容】
本書では選択体系機能言語学の枠組みに基づき、諸言語の節音調を類型的に比較対照し、節音調の意味的機能に個別言語による差があるか分析した。声調言語は、語彙の弁別に抑揚を用いるため、節音調の機能が制限される。例えば単純疑問文で節末を上昇調にすることも不可能だ。声調言語の他に、英語のように節音調が語用論的機能を持つ言語と、日本語のように節音調はそこまで多様で複雑な機能を持たない言語の、三区分を提案する。

【目次】

Preface

chapter 1 Introduction
1.1 Introduction
1.2 English Intonation System
1.3 English Tag Questions
1.4 Japanese Accent and Intonation
1.5 Japanese Particles
1.6 The SFL Framework

chapter 2 Language Catalogue
2.1 Introduction
2.2 Tripartite in Function of Intonation Systems
2.3 SIS and P*S
2.4 Classification of Each Language
2.5 Discussion in Language Families
2.6 Conclusion

chapter 3 On the Multi-Layer Structure of Metafunctions
3.1 Introduction
3.2 American Structurism vs. SFL
3.3 The Definition of Three Metafunctions
3.4 The Concentric Structure of Three Metafunctions in Intonation
3.5 New Images of Metafunction
3.6 Text Analysis: An Example
3.7 Concluding Remarks

chapter 4 English Intonation System as Interpersonal Embodiment
4.1 Introduction
4.2 English Intonation System
4.3 English Tag Questions
4.4 The SFL Framework
4.5 English Jokes
4.6 Gradual Lowering
4.7 Summary

chapter 5 The Interpersonal-Nuance Carriers in Japanese
5.1 Introduction
5.2 Rank Scales in the Semiotic System
5.3 Intonation
5.4 Final Particles
5.5 Modal Auxiliaries
5.6 Semantics vs. Pragmatics: Conclusion

chapter 6 An Acoustic Analysis of the Punch Line Paratone in the Kobanashi Stories
6.1 Introduction
6.2 Japanese Kobanashi
6.2.1 Kamo to Negi
6.2.2 Abura-ya no Neko
6.2.3 Kaita Mon ga Mono Iuta
6.3 Conclusion

chapter 7 Chinese Particles
7.1 Introduction
7.2 Chinese Particles

chapter 8 CV Variations and Relative Productivity
8.1 Introduction
8.2 CV Variations
8.3 Relative Productivity
8.3.1 Korean
8.3.2 Japanese
8.3.3 Chinese
8.4 Conclusion

chapter 9 Conclusion

References
Index

著者紹介
角岡賢一(かどおか けんいち)
略歴
神戸大学文学部文学研究科(修士課程)修了。神戸大学大学院文化学研究科(博士課程)単位取得。
龍谷大学経営学部講師に着任、助教授を経て教授。

主な著書・論文
・『日本語オノマトペ語彙における形態的・音韻的体系性について』(くろしお出版、2007)
・『節音調の機能についての選択体系による分析』(成美堂、2009)
・『機能文法による日本語モダリティ研究』(編著、くろしお出版 、2016)
・A Linguistic Study of Kamigata Rakugo (松柏社、2018)
・Japanese mood and modality in systemic functional linguistics : theory and application (編著、 John Benjamins、2021)
・『上方落語にみられる待遇表現』(くろしお出版、2021)
ほか多数。

Ken-ichi Kadooka was born in 1959, BA at Osaka University of Foreign Studies, MA at Kobe University, PhD candidate. Senior Lecturer, Associate Professor and Professor at the Faculty of Business Administration, Ryukoku University.

Main publications: ・A Linguistic Study of Kamigata Rakugo(2018) ・Japanese mood and modality in systemic functional linguistics : theory and application(2021) More than 100 journal articles

語の文法へのいざない由本陽子・杉岡洋子・伊藤たかね著定価2,600円+税 A5判並製カバー装 312頁ISBN978-4-8234-1259-2装丁 杉枝友香(asahi edigraphy)ひつじ書房An Invitation to th...
11/11/2024

語の文法へのいざない

由本陽子・杉岡洋子・伊藤たかね著

定価2,600円+税 A5判並製カバー装 312頁

ISBN978-4-8234-1259-2

装丁 杉枝友香(asahi edigraphy)

ひつじ書房

An Invitation to the Grammar of Words
Yoko YUMOTO, Yoko SUGIOKA, Takane ITO

【内容】
言語には、複数の語や形態素を結合して新しい語を作るメカニズムが普遍的に備わっている。本書では、そこに見出される規則や原理を「語の文法」と位置づけ、日英語の多様な語形成の現象について、文レベルの文法との関係を考慮に入れながら、語彙意味論・統語論・語用論の観点から豊富な例を使ってわかりやすく解き明かしていく。言語学の初歩を学んだ人への語形成論の入門書・参考書であると同時に、言語学の面白さが語の文法という小宇宙の中で味わえる一冊。

【目次】
まえがき

第1部
1章 語の文法とは

2章 語とレキシコンの基本的性質
2.1. 語彙性―語と句の異なる点
2.1.1. レキシコン
2.1.2. 語彙化
2.1.3. 阻止
2.1.4. 語彙的ギャップ
2.1.5. 生産性
2.1.6. 語彙的緊密性
2.1.7. 音韻・形態・意味的な制約
2.2. 語の構造―語と句の似ている点
2.2.1. 語の階層構造
2.2.2. 二叉枝分かれ制約
2.2.3. 右側主要部規則
2.2.4. 語の再帰性

コラム1 連濁と母音交替

3章 「語の文法」に有用な道具
3.1. 言語情報として必要な名詞の意味
3.2. 動詞の意味をLCSで表す意義
3.3. 動詞の意味クラスによる差異とLCSによる分析
3.4. 2種類の自動詞を区別するLCSと項構造─非対格仮説

コラム2 日本語のアクセント―語と句の違い

第2部
4章 「名詞+名詞」の複合名詞
4.1. 複合名詞を作る二つの名詞の意味関係
4.2. クオリア構造を用いた分析
4.3. 複合名詞と句構造

5章 名詞から動詞への転換
5.1. 名詞から動詞の意味が生み出されるメカニズム
5.2. 転換とは
5.3. 名詞のクオリア構造と転換動詞のLCS
5.4. 転換動詞の用法と語用論的意味
5.5. 転換動詞の用法
5.6. 日本語との比較

コラム3 日本語動詞の形態素分析

6章 形容詞の性質と形容詞から作られる動詞
6.1. 形容詞が表す状態の意味特性
6.1.1. 一時的状態と属性の違い
6.1.2. 段階性と極限値
6.2. 形容詞をもとに作られる状態変化の動詞
6.3. 形容詞由来動詞の意味と自他交替
6.3.1. 英語の形容詞由来動詞のLCS
6.3.2. 日本語の形容詞由来動詞の自動詞と他動詞の交替
6.4. 形容詞の性質と形容詞由来動詞のアスペクト
6.5. 形容詞の特性が派生動詞に与える影響
6.5.1. 接辞「-化」と形容詞が表す状態への価値判断
6.5.2. 形容詞の主観性と動詞化接辞「-がる」

7章 接辞付加の規則性と順序
7.1. 名詞化接辞の生産性
7.2. 接辞付加の音韻的・形態的・意味的規則性
7.3. 英語接辞における二つのクラスの区別
7.4. 英語における接辞付加の順序づけ仮説
7.5. 英語の接辞の配列順序と言語処理
7.6. 日本語の接辞付加の順序づけ
7.7. 規則性・生産性の心理的実在性

8章 接頭辞付加による派生語の意味
8.1. 接辞が表す意味と基体の意味
8.2. 英語の否定を表す接頭辞
8.2.1. 否定接辞のはたらき
8.2.2. 反対と矛盾
8.2.3. 形容詞の性質と否定接辞の意味解釈
8.2.4. 接辞の棲み分けと阻止
8.3. 日本語の否定を表す接頭辞
8.4. 英語の動詞に付加される接頭辞

9章 複雑語の形成と項構造
9.1. 動詞の名詞化と項の現れ方
9.2. 派生名詞の意味と項の受け継ぎ─事象名詞とモノ名詞
9.3. もとの動詞の外項を表す派生名詞
9.4. 英語の転換名詞と軽動詞構文
9.5. 動詞由来形容詞
9.6. 英語の動詞への接頭辞付加

10章 英語の動詞由来の複合語
10.1. はじめに
10.2. 名詞として用いられる英語の動詞由来複合語
10.3. 形容詞として用いられる英語の動詞由来複合語 
10.4. 英語の動詞由来複合語の内部構造

11章 日本語の動詞由来の複合語
11.1. はじめに
11.2. 行為や出来事を表す名詞として用いられる動詞由来複合語
11.3. 述語のはたらきをする動詞由来複合語
11.4. 動詞由来複合語の種類と音韻的特徴
11.5. 物や人を表す動詞由来複合語のタイプと意味

12章 日本語の「動詞+動詞」の複合
12.1. 日本語の「動詞+動詞」複合語の多様性
12.2. 複合語を作る二つの動詞の意味関係
12.3. 語彙的緊密性の異なる2種類の複合動詞―語彙的複合動詞と統語的複合動詞
12.4. 統語的複合動詞の構造
12.5. 統語的複合動詞「~すぎる」の意味

13章 句が関わる語形成
13.1. はじめに
13.2. 句を含む複合語や派生語
13.2.1. 句を含む複合語 
13.2.2. 句への接辞付加
13.3. 句を含むように見える複合語
13.3.1. 非主要部の名詞がもつ意味上の項の現れ方
13.3.2. 非主要部の動詞要素の項による複合語の修飾
13.4. 動詞句が関わる名詞化
13.4.1. 日本語の接辞「-方」による名詞化と英語の動名詞
13.4.2. 時間とアスペクトを表す接尾辞の付加
13.5. 句を選択する接辞が作る複雑述語
13.5.1. 願望を表す「-たい」
13.5.2. 難易・傾向を表す「-にくい」「-やすい」
13.6. 様子や傾向を表す助動詞的な形容名詞化接辞

参考文献
索引
著者紹介

【著者紹介】
由本陽子(ゆもと ようこ)
大阪大学名誉教授
大阪大学大学院文学研究科博士課程修了 文学博士
[主要著作]
『語形成と概念構造』(影山太郎氏との共著,研究社出版,1997)
『複合動詞・派生動詞の意味と統語―モジュール形態論から見た日英語の動詞形成―』(第24 回新村出賞,ひつじ書房,2005)
Variation in N-V Compound Verbs in Japanese, Lingua 120, pp.2388–2404. (2010)

杉岡洋子(すぎおか ようこ)
慶應義塾大学名誉教授
シカゴ大学大学院言語学科博士課程修了(Ph.D.)
[主要著作]
Interaction of Derivational Morphology and Syntax in Japanese and English. (Garland, 1986 / Routledge, 2019)
『語の仕組みと語形成』(伊藤たかね氏との共著,研究社,2002)
Nominalization Affixes and the Multi-modular Nature of Word Formation, in Etsuyo Yuasa et al. (eds.) Pragmatics and Autolexical Grammar: In Honor of Jerry Sadock. (John Benjamins, 2011)

伊藤たかね(いとう たかね)
東京大学多様性包摂共創センター特任教授,東京大学名誉教授
東京大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学
[主要著作]
『語の仕組みと語形成』(杉岡洋子氏との共著,研究社,2002)
『こころと言葉—進化と認知科学のアプローチ』(長谷川寿一氏,C. ラマール氏との共編著,東京大学出版会,2008)
『ことばを科学する—理論と実験で考える、新しい言語学入門』(朝倉書店,2023)

シリーズ言語学と言語教育 45日本語学習から見た〈機能語〉の類の研究日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’の分類に基づいて松原幸子著A5判上製カバー装 定価12,000円+税 684頁ISBN978-4-8234-1149-6ブックデザイン ...
11/11/2024

シリーズ言語学と言語教育 45

日本語学習から見た〈機能語〉の類の研究
日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’の分類に基づいて

松原幸子著

A5判上製カバー装 定価12,000円+税 684頁

ISBN978-4-8234-1149-6

ブックデザイン 三好誠(ジャンボスペシャル)

Study on the Types of Function Words in Learning Japanese: Based on a Classification of Grammatical Samples from Level 1 of the Japanese-Language Proficiency Test
Matsubara Sachiko

ひつじ書房

【内容】
かつて日本語能力試験には「出題基準」というものがあり、そこには1・2級のレベルを示すために‘〈機能語〉の類’のリストが五十音順に掲げられていた。これは現在も有効であると考えられているが、明確な定義や規定はなく、体系的・理論的に論じられることもなかった。本書は1級の‘〈機能語〉の類’の一つ一つを主に品詞に基づいて分類し、文法的働きを確かめることを通して、その特色と日本語学習上の位置付け、さらに学習の意義を明らかにすることを目指した。

【目次】
序章 はじめに
1. 本書のねらい
2. 日本語能力試験1級〈ʻ 機能語〉の類’について
2.1 日本語能力試験について
2.2 日本語能力試験1級〈‘機能語〉の類’とは何か
2.3 日本語能力試験1級〈‘機能語〉の類’に関する学習・指導上の問題
3. 日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’に対する本書の試み

I 日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’の分類

第1章 日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’の分類の文法的位置づけ
1. 本書における単語について
2. 本書における機能語について
3. ‘〈機能語〉の類’と「複合辞」、及び、本書における「機能語」の関係について
3.1 〈‘機能語〉の類’と「複合辞」の関係
3.2 〈‘機能語〉の類’と「複合辞」、及び、本書における「機能語」の関係
3.3 本書における〈‘機能語〉の類’に相当する「複合辞」について
4. 本書の具体的な検討方法と目標
5. 単語という観点から‘〈機能語〉の類’を捉えること
5.1 「複合辞」としての捉え方と「単語」としての捉え方
5.2 〈‘機能語〉の類’の語構成と「単語」としての捉え方
5.3 〈‘機能語〉の類’の品詞と表現の関係について
5.4 〈‘機能語〉の類’の選択と表現意図、及び、文の部分との関係について
6. 日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’の表記法について
7. まとめ

第2章 日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’分類にあたっての本書の基本的立場
1. 文の部分(成分)
1.1 文の部分(成分)について
1.2 村木(2010a)による文の部分
1.3 本書における文の部分
2. 品詞
2.1 品詞について
2.2 村木(2010a)による品詞
2.3 本書における品詞
3. 付属辞
3.1 付属辞とは
3.2 本書における付属辞
3.2.1 助辞
3.2.2 文の部分形成にかかわる辞
3.2.3 接尾辞
3.2.4 語尾
4. 本書における活用の語形
5. 文の部分にかかわる要素
5.1 文の部分の形成にかかわる働きをするもの
5.2 文の部分の述べ方にかかわる働きをするもの
6. 文、または文相当の形式の接続型
6.1 終止型
6.2 不定型
6.3 連体型、連体格助辞型、副助辞型
7. 本書における日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’の表記

品詞を中心とした日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’の分類

II 品詞を中心として分類した日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’の検討

日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’の検討に用いた用例、及び、説明に用いた略語について

第3章 品詞という観点で捉えるもの(1)—単語であるもの—
1. 中心的な品詞—動詞
1.1 動詞
 即する、相俟つ
1.2 形式動詞
 かかわる、至る
 考察1 「(N に)なる」と「(N に)至る」との表現上の差異
2. 中心的な品詞—形容詞(形式(第一)形容詞)
 ない
3. 周辺的な品詞:自立できる周辺的な品詞—陳述詞(「陳述詞」のうちの「とりたての陳述詞」)
 ただ、ひとり
4. 周辺的な品詞:自立できない周辺的な品詞—後置詞
4.1 格的な意味をもつ後置詞
4.1.1 ニ格支配の後置詞
 あって、至るまで、ひきかえ、まして
4.1.2 ヲ格支配の後置詞
 おいて、もって、身を もって※、もって すれば、もって して、限りに、声を 限りに※、皮切りに(して)/皮切りと して
 考察2 手段・方法の動詞の語形による総合的表現と「名詞+後置詞」による分析的表現
 考察3 〈N1ヲN2ニ〉形式にみられる圧縮性(文の名詞句化、単語化)
4.1.3 ト格支配の後置詞
 あって
4.1.4 ノ格支配の後置詞
 かたわら、こととて、ところを、ゆえ(に)/ゆえの
4.2 とりたて的なはたらきをもつ後置詞
4.2.1 ニ格支配の後置詞
 至っては/至っても、して、したって、した ところで
 考察4 とりたて助辞「は」「なら」「も」「でも」と、とりたて的働きをもつ後置詞「(N に)したって」の関係
4.2.2 ト格支配の後置詞
 きたら、なると/なれば、いえども、あれば、したって
5. 周辺的な品詞:自立できない周辺的な品詞—従属接続詞
5.1 擬似連体節を受ける従属接続詞
 かたわら、そばから、ため(に)/ための、こととて、ものを、ところを、ところで
5.2 擬似連用節を受ける従属接続詞
 したって、あって、あれば、いえ、いえども、思いきや
5.3 従属節の述語に由来する従属接続詞
 最後、早いか、否や
6. 周辺的な品詞:自立できない周辺的な品詞—補助述語詞
6.1 (単純)補助述語詞
6.1.1 動詞型補助述語詞
 やまない、おかない、すまない、たえる、たえない、足る、あたらない、至る、余儀なく する、余儀なく させる、余儀なく させられる、余儀なく される、禁じ得ない
6.1.2 形容詞型補助述語詞(第一形容詞型)
 かたく ない
6.1.3 名詞型補助述語詞
 ものでも ない、ものを、しまつ(だ)、かぎり(だ)、至り(だ)、極み(だ)
 考察5 南(1993)の述語句について
 考察6 文章を書く技法としての〈‘機能語〉の類’の役割
6.2 群補助述語詞
6.2.1 存在動詞系群補助述語詞
 きらいが ある、いったら ない/ったら ない/ったら ありゃ しない
6.2.2 非存在動詞系群補助述語詞
 いう/いった ところ(だ)
 考察7 形式名詞「ところ」について
7. 周辺的な品詞:自立できない周辺的な品詞—とりたて詞
7.1 陳述性とりたて詞
7.1.1 第一陳述性とりたて詞
 おろか、さることながら
7.1.2 第二陳述性とりたて詞
 さることながら、あるまいし
7.2 累加性とりたて詞
 いい、あれ

第4章 品詞という観点で捉えるもの(2)—単語の部分であるもの—
1. 単語の付属辞であるもの
1.1 活用語の活用語形の部分であるもの
1.1.1 動詞の活用語形の部分であるもの
 同時意図形「シガテラ」、並立形「シナガラ」、反復並立形「シツ」、継続的並立形「シナガラニ」、対比的並立形「シナガラモ」、譲歩形「シヨウガ」「シヨウト」「シヨウニモ」「スルト シタッテ」、打ち消し譲歩形「スルマイガ」「スルマイト」「シナイマデモ」
1.1.2 第一形容詞の活用語形の部分であるもの
 並立形「A1ナガラ」、継続的並立形「A1ナガラニ」、対比的並立形「A1ナガラモ」
1.1.3 述語名詞、第二形容詞、第三形容詞の活用語形の部分であるもの
 並立形「N / A2/ A3ナガラ」、継続的並立形「N / A2/ A3ナガラニ」、対比的並立形「N / A2/ A3ナガラモ」、譲歩形「N / A2/ A3デ アレ」、述語名詞、第二形容詞打ち消し譲歩形「N / A2デハ ナイマデモ」
 考察8 日本語能力試験1級〈‘機能語〉の類’の動詞の中止形に見る一つの特徴
1.2 接尾辞
1.2.1 名詞性接尾辞
 - ごとき
1.2.2 動詞性接尾辞
 - めく
1.2.3 第三形容詞性接尾辞
 - ずくめ(の)、-っぱなし(の)、- ならでは(の)、- なり(の)
 考察9 第三形容詞について
1.2.4 連体詞性接尾辞
 - あっての、- ごとき、- たる
1.2.5 副詞性接尾辞
 - がてら、- かたがた、- ながら(に)
1.3 助辞
1.3.1 格助辞
 から
1.3.2 副助辞
 ばかり、のみ、まで
 考察10 接続の型(タイプ)について
1.3.3 とりたて助辞
 (と)は、こそ、すら、だに、たりとも
1.3.4 並立助辞
 なり
2. 複合語を形成する後要素としての語基であるもの
2.1 動詞性語基
 - 極まる、- まみれ
2.2 形容詞性語基
 - 極まりない、- なし(の)
2.3 名詞性語基
 - いかん

第5章 文の部分とのかかわりで捉えるもの
1. 文の部分の形成にかかわる働きをするもの
1.1 述語の形成にかかわるもの(述語形成要素)
1.1.1 述語形成辞
 べからず、のみ(だ)、まで(だ)
1.1.2 述語形成句
 までの こと(だ)、それまで(だ)、それまでの こと(だ)、までも ない、なんだろう/なんで あろう
1.2 規定成分の形成にかかわるもの(規定成分形成要素)
1.2.1 規定成分形成辞
 ごとき、べからざる、まじき、なりの
1.3 修飾成分の形成にかかわるもの(修飾成分形成要素)
1.3.1 修飾成分形成辞
 ごとく、べく、なりに
1.3.2 修飾成分形成句
 なく、なしに、ものとも せず(に)
1.4 状況成分の形成にかかわるもの(状況成分形成要素)
1.4.1 状況成分形成辞
 や、なり
1.4.2 状況成分形成句
 なく して、よそに
2. 文の部分の述べ方にかかわる働きをするもの
2.1 文の部分のとりたて的働きをするもの(とりたて形成要素)
2.1.1 とりたて形成句
 いう もの

第6章 品詞を中心として分類した日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’
1. 品詞
2. 活用
2.1 活用形
2.1.1 動詞の活用形
2.1.2 形容詞、及び述語名詞の活用形
2.2 接続型
3. 表現形式
3.1 文や表現形式の圧縮
3.1.1 文や節の単語化
3.1.2 形式の部分の脱落と圧縮
3.2 慣用表現化、様式化
4. 表現形式の表す機能
4.1 文法機能の特化、及び細密化
4.2 強調
4.2.1 文法的意味の強調
4.2.2 文法形式の強調
4.3 単独の表現形式による複数の文法的働き
4.4 文法形式の複合
4.5 評価・認識の提示
4.5.1 肯定的評価か否定的評価か
4.5.2 積極的評価か消極的評価か
4.5.3 限定的認識の提示
4.6 文法形式上の非明示性
4.7 意味理解上の常識、文脈との共同性
5. 文体
5.1 改まった文体
5.2 硬い書き言葉的文体
5.3 口語的くだけた文体
5.4 文学的文体
5.5 漢文訓読・古文的文体
5.6 文語的文体
6. 述語を構成する日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’に関する考察
6.1 述語を構成する〈‘機能語〉の類’に用いられる単語の性質
6.2 述語を構成する〈‘機能語〉の類’に用いられる単語以下の要素の性質
6.3 述語を構成する補助述語詞の特徴
6.4 述語を構成する〈‘機能語〉の類’が果す文法的機能
6.5 特別なニュアンスを持つ「述語形式に用いられる1級〈‘機能語〉の類’」
6.6 一定の場面で使用される、様式化した「述語形式に用いられる1級〈‘機能語〉の類’」
6.7 まとめ
7. 単語という観点に基づいた日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’の品詞、及び文の部分としての働きと、それが形成する文の意味
8. 日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’学習の意義

終章 日本語能力試験1級‘〈機能語〉の類’の文法的特徴と日本語学習における位置づけ
考察11 補遺 不定形について

付録資料 『出題基準』に見える‘〈機能語〉の類’の表記と品詞を中心とした‘〈機能語〉の類’の分類の対照表
参考・引用文献
あとがき
索引

著者紹介
松原幸子(まつばら さちこ)
略歴
京都大学文学部卒業。国際電気通信基礎技術研究所(ATR)にて研究員や研修生への日本語指導に従事。姫路獨協大学大学院言語教育研究科言語教育専攻日本語教育領域修士課程修了(修士(言語教育))。ATR での勤務と共に、流通科学大学において非常勤講師として留学生の日本語指導に当たる。2013 年同志社女子大学大学院文学研究科日本語日本文化専攻、博士(日本語日本文化)学位取得。
主な著書・論文
「日本語の連体詞は少ないか」(『国文学 解釈と鑑賞』第74巻7号、ぎょうせい、2009年)、「上級の日本語のいわゆる文法教育の検討」(『日中言語研究と日本語教育』第4号、好文出版、2011年)、「日本語教育における「文の成分」という視点の導入―「スルように」と「スルために」の指導から―」(『対照言語学研究』第23号、海山文化研究所、2013年)。

住所

Sengoku 2-1-2 Yamato Buiding 2nd Floor
東京都文京区
112-0011

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